すごい会議

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CASE STUDY すごい会議の実施例

「僕一人だったら、ここまでできなかった」社長より目標に本気の人は何人いますか?

畠&スターシップ税理士法人/株式会社スターシップホールディングス

設立
畠&スターシップ税理士法人 創業: 1974 年 9 月/株式会社スターシップホールディングス 設立: 平成 18 年 3 月
資本金
1000 万円(株式会社スターシップホールディングス)
従業員数
63名
事業内容
税務・会計、経営コンサルティング、企業防衛
M&A 業務・資金調達等に関するコンサルティング
担当コーチ
大野 栄一

社長とスタッフの「温度差」がなくなり、新たな意見が続々

すごい会議導入前後の御社の状況を教えてください

「畠税理士事務所」(現「畠&スターシップ税理士法人」、以下「税理士法人」)は、もともと僕の父が創業した スタッフ30名規模の会計事務所でした。僕は都内でM&Aやコンサルティングの会社に在籍していましたが、 約10年前に地元・金沢に戻って2006年にコンサルティング専門の「スターシップホールディングス」(以下 「ホールディングス」)を設立。そしてすごい会議を始めた昨年(2013年)、「税理士法人」の事業も父から継承して代表に就任しました。

すごい会議を始めた当初のメンバーは「ホールディングス」から3名、「税理士法人」から3名の合計6名。 「税理士法人」の代表になった年にすごい会議を取り入れた意義は大きいですね。「ホールディングス」の スタッフたちとは7年間一緒に経営に取り組んできたので、ある程度は意思の疎通が図れています。しかし 「税理士法人」は現在の会長である父のカラーが強く、過去30年の歴史と流れがあるため、いざ後を継い だもののスタッフたちとゆっくりコミュニケーションをとる機会がなかったのです。僕の考えを概ね理解 しているメンバーが半分、これから共有していかなければならないメンバーが半分ですごい会議をスター トしました。その後、「税理士法人」と「ホールディングス」の2チームに分かれてすごい会議を継続し、 それぞれの課題に取り組んでいます。

まず業界全体の課題を教えていただけますか?

僕たちの税理士業界は、雑誌の『2030年に はなくなる業種』といったような特集でワース トワンに上がるほど先が見えない状態です。不 景気の時は「手に職をつけたい」と税理士や会 計士の資格に人気があつまりますが、好況時に は「そんな細かいことはやりたくない」と人手 不足に陥ります。その状態を何とかしたいとい う思いがありました。

今まで通りの会計業務だけでは若いスタッフ にとって魅力が少ないですし、お客様からも 「会計しか見てくれない」と思われてしまいま す。そこで、会計とコンサルティングを組み合 わせた今の形になりました。

一般的な会計事務所の仕事は「経営者の後処 理」です。1年、1ヶ月単位の経理の伝票をま とめ、「先月」や「昨年度」等「過去」のデー タに基づき経営状況を伝えます。しかし当社で はコンサルティングを組み合わせることで、経 営者の悩み相談や「来年はどのように取り組ん でいくのか?」といった方向性の決定など、 「未来」へ向けてのサポートを行っています。

当社の今年からのスローガンは「100年続く 愉快な時代を創造するヴァンガード」。状況が 悪くなってから後処理をするのではなく、「未 来を一緒に作っていく先駆者になろう」という 意味を込めました。

すごい会議の導入によって「解決したい」と考えていた課題はどのようなものでしょうか?

大野さんとの出会いのきっかけは、「おもしろい人がいるから会ってみない?」と経営者の知人から紹介 されたこと。初めて会った際に、「社長より目標に本気の方って何人居ますか? すごい会議を通じて、社 長と同じだけの温度で取り組んでいけるメンバーづくりに挑戦しませんか」と言われたことが印象に残っ ています。その頃は「税理士法人」と「ホールディングス」両方の会社のトップに立つ上で、僕自身の理 念を全員と共有したいと考えていました。当初はまだまだ2社の間に「壁がある」と感じる状態だったので、 一枚岩にしたかった。これが一つ目の課題です。

もう一つの課題は、「税理士法人」サイドが強いトップダウン方式で運営されていたことです。よくある 話ですが、ワンマン経営の社長が「俺の方針はこうだ」と伝え、すべての会議において参加者は「異議無 し」と従うだけで意見が出ない状態でした。しかし、実際には不満や意見がありますよね。それをくみ上 げ、いい点は取り入れ、だめな点は理由を伝えてから却下したいと考えていました。その面でも、参加者 からどんどん意見が出てくるすごい会議は優れていますよね。

スタッフの本音を組み上げ、労働環境と売上げの両方を改善

すごい会議に対する当初の印象や、実際に行った取り組みについてお聞かせください

最初に大野コーチからお話を伺った際に、力強い表情で説明していただいたので「この方を信じてやっ てみよう、賭けてみよう」とすぐに導入を決めました。

当時のスタッフたちには待遇面での不満があったので、まず「社員満足度」のアンケートを採ることを 決めました。そのときに大野さんは、「基本的に『給料面の不満』というのは表面的なもので、深掘りする と『仕事内容がおもしろくない』『部下や顧客に対する不平』など、本質的な問題が出てくる。ただ、社員 として一番言いやすいのが『給料が安い』という言葉だということです」とおっしゃっられたのです。そ の本音の部分を僕たち経営陣がくみ上げ、さらにスタッフたち自身にも自覚してもらう必要がありました。

実際にアンケートを採って全員と面談を重ねる中で、部下教育や会社の雰囲気などさまざまな問題点が 見えてきました。“流れ”で仕事をしていたところから、不平不満を見つけて回答を出していく。このプロセ スだけを見ても大きな意義がありましたね。

面談の中で、過去の環境や他人に対する不平不満をあげるスタッフもいました。しかし、他人のことは気にせず、たとえば「この環境を改善したい」「研修に出たいので予算を割いてほしい」等、自分を高める ことを考えて欲しいと伝え、ネガティブな考え方を前向きに改善するきっかけにもなりました。

今までは「克己の精神」が弱かったと思うんです。たとえば、顧問先の経営者から契約外の雑務を頼ま れても断れない。その結果「残業が長い」など労働環境の悪化につながっていたので、「取引先の方と対等 の立場で仕事をしていこう」と一人一人に話せた点もよかったですね。

社員に積極性が生まれたことで、ユニークな取り組みも始まりました。その一つが「会計事務所甲子園」 (会計事務所業界の発展を目標としたコンテスト)への出場です。すごい会議の「税理士法人」チームは 「労働環境改善チーム」と名付け、「売上高5億円を達成し、日本一の畠経営グループで来年も働きたいと 思えるようにする」というコミットメントを設定しました。その取り組みの中で社員から「会計事務所甲 子園にエントリーしたい」という声があがり、書類審査や代表者面談、地方大会を経て全国大会への出場 を勝ち取りました。全国約50社がエントリーしており、当社は現在第5位(2014年11月時点)です。次の 決勝戦のテーマは顧客や社員に対する「貢献」。渋谷公会堂で会計事務所業界や学生、周辺業界の方など約 2000人の観客を前に、当社の社員8名がプレゼンを行い、投票で順位を決めます。

プレゼン形式は実際の業務内容に沿ったロールプレイです。僕たちは会計業務に加えてコンサルティン グを提供しているので、気づきや学びが生まれる場面を盛り込みました。みんな夜中までシナリオを作っ たり練習したりと熱心に取り組んでいますよ。

一方、「ホールディングス」スタッフで行っているすごい会議は「すご会ダッシュ」と名付け、売上向上 と工程の“見える化”に取り組んでいます。 こちらは元々“狩猟民族”なので(笑)周囲が見えなくなることがありますし、無形の財産を扱うコンサルテ ィング業務は“自分だけのノウハウ”になりがちだという問題がありました。そこで、マーケットを分析し たり文書で資料を残したりと、ノウハウを目に見える形で蓄積していく形に変え、たとえば契約の受託か ら成約に至るまでのフローチャート等を作成しています。みんな「面倒くさい」とは思っているでしょう けれど、1回作っておけば次に新しいスタッフが入ってきたときに楽になりますよね。今までは「上司が帰 ってくるまで質問ができないから手を止めて待っている」といったことがありましたが、今後は自分でチ ェックをしながら進めることができます。

また、グループ全体としては、12月末に向けて立てた目標である「売上8億円」を達成するために、2社 間でお互いのお客様を紹介し合うという取り組みを始めました。現在は2社あわせて3000件ほどお引き受 けしていますので、互いに紹介することでお客様にも当社にもメリットが生まれています。

すごい会議は価値のある “濃い”時間
「僕たちの中にある答え」を引き出し、社内の壁を壊す

すごい会議に対するスタッフの皆さんの反応や大野コーチの印象を教えてください

スタッフたちはすごい会議のことを「濃い時間」だと言っていますね。今までは会社の方針を話し合う 機会がなく、毎年僕が作った経営方針を読み合わせるだけでしたが、今年はみんなで練り込んで行く形に なりました。

大野さんについては、当初「客観的なコーチングをするのだろう」と考えていたのですが、実際に始め てみるとかなり違いました。今は「こちら側の立場に立って、深く考えていただけている」と実感してい ます。また、1ヶ月に1回すごい会議を開催する日の朝に、大野さんと僕で前回のテーマの確認や進捗状況 に関する簡単なミーティングを行っています。そのわずか10分程度の時間で僕の悩みを正確に把握し、会 議が終わるまでの間に解決の道筋をつけてくれるのもありがたいですね。大野さん自体はとにかく楽しく 仕事をされている方だなと感じています。

コンサルタント業務の立場から見てすごい会議にはどのような印象ですか?

きわめてシンプルな仕組みだと思っています。経営資源を「人・物・金」と考えた場合に、「物」も「金」 も「人」がコントロールしますよね。すごい会議では要である「人」に着目し、いいポテンシャルを引き 出してくれますね。紙に意見を書いてから発表するなど、一人一人のアイディアを埋もれた物にしないで いいものをどんどんピックアップしていく。

「答えは僕たちの中にある」ということを理解して進めているなと感じています。大野さんが答えをも っているわけではなくて、僕らが自問自答しながら悶々と考え、言葉にすることによってアイディアや解 決策がまとまる。そこを上手にコーディネートしていってくれる。

会計の仕事とコンサルティングの仕事の大きな違いは「答えの有無」ではないでしょうか。会計は税法 や会計原則による決まりごとが多く、「売上がこれだけ、経費がこれだけ」と申告書を作り、税金が算出さ れて……と、元々答えが決まっています。しかし、コンサルティングや大野さんの仕事には「正解」がな く、大野さんも僕も「ベスト」な答えはわからない。でも、みんなで話しあう中で「ベター」である方向 性や最適解を見つけ出し進んでいく。そういった面で共鳴する部分が多くありますね。

すごい会議を導入した価値があった、と感じでしょうか?

まず「僕一人だったらここまでできなかった」という思いがあるので、やってよかったと感じています。 会社の内部からは壁が壊せない。たとえ僕が大野さんと同じことを言ったとしても、「内部の意見」と「外 部のコンサルタントの提案」では受け止め方が全然違いますよね。大野さんもあえてその点を意識して下 さっていて、とても効果的でした。

また、僕個人としては面白いと感じています。朝から晩まで丸1日かけて、キーメンバー達と一緒に経 営のことを考え共有する。これは一人でやるよりもずっと価値のある時間ですね。

大野コーチやすごい会議が向いていると感じる業種を教えていただけますか?

大野コーチとマッチするのは若い起業家でしょうか。でも……「変えたがらない」古い会社や業界にも 合ってるかもしれないですね(笑)。

すごい会議の仕組みは、「 “イケてない”会社」、つまり経営層と社員との間に距離があり、「社長だけが頑 張っている」「部下がついて行く気をなくしている」というような会社にすごく向いていると思います。社 長の思想を共有していくことで解決の道筋がつきますから。当社もある程度の時間はかかりましたがかな り変化がみられ、僕の理念や方針を共有し理解してくれているスタッフが大勢出来たため、「自分一人であ れもこれもやらなければならない」という状態から抜け出せました。

今後の目標を教えてください

顧問先企業の黒字割合は現在約7割。そこを100パーセント黒字にしたいと考えています。世の中の約7 割の企業が赤字だといわれているので、赤字を積極的に引き受けどんどん黒字化していきたいですね。そ のためには顧問先企業の総合力を上げ、足りない部分を提供していかなければなりません。すごい会議の 「人がうまく動いていない部分」や「無駄がある部分」を見つけ、意見をくみ上げ改善していく仕組みが ちょうどよくはまり、当社の目標達成の力になっていると実感しています。

大野 栄一 おおの えいいち

株式会社一番大切なこと

私のコーチとして使命は、『苦悩に値する働く意味』の創出です。

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