すごい会議

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CASE STUDY すごい会議の実施例

三代目社長の経営革新。 自動車潤滑油マーケット日本一への基礎固め

中外油化学工業株式会社

設立
1954年2月
資本金
1,960万円
従業員数
78名(2022年2月1日現在)
事業内容
1954年設立、車両用潤滑油(エンジンオイル)と工業用潤滑油の製造を専門とする歴史ある企業。国内市場で高いシェアを持ち、柔軟な生産能力(小ロット多品種生産、短納期、新商品開発)を武器に、大小さまざまな顧客ニーズに応える。OEM生産にも対応し、ブランド立ち上げの支援から製造も行う
担当コーチ
鈴木 智大

潤滑油専業メーカー、三代目社長の選択

2020年、石川さんが三代目の社長に就任される少し前に「すごい会議」を導入いただきました。

石川:導入の目的は、内部統制の意味合いが大きかったかもしれません。決めたことを守れない、ホウレンソウ(報告、連絡、相談)ができない、抜けモレが多い、など、基本的な部分が非常に未熟な組織だったので、まずその基盤を整えたかったんです。

同時に、組織が拡大するにつれてあらゆることを社内で完結しようとする自力主義にも限界を感じ、『外部のパートナーと連携して頼ろう』と、方針転換したタイミングでもありました。

なぜ、そこで「すごい会議」だったのでしょうか。

石川:経営に行き詰まり、会社の今後についてディスカッションできる社外顧問のような方を探したところ、その方の提案に組み込まれていたのが「すごい会議」でした。同じ価値観で進む経営チームをつくるための一歩として、実施を決めました。

事業承継と変革。「人」から文化を変える

「第二創業期」と言える事業承継の課題は何でしたか。また、「すごい会議」はその課題にどう役立ちましたか。

石川:先代と僕とでは、経営に対する考え方が真逆と言うほどに違っていたので、僕なりの考えを経営方針に落とし込み人を動かしていくことに大変苦労しました。

オイルマーケットにかかわる外部環境が大きく変化するなかで、何より重要なのは組織を構成する「人」。

各部門のトップをセッションメンバーにアサインし、経営チームを盤石にすべく価値観を擦り合わせながら問題と向き合うことで、少しずつ理想の状態に近づきつつあります。

導入初期の経営チームのセッションで印象に残ったことを教えてください。

石川:最も印象的なのは、製造工場のメンバーの成長です。工場の部門長をセッションメンバーにしたことで、工場の生産効率が上がり、業績も伸びました。

約束を守ること、事実確認を徹底すること、数字に置き換えて把握すること、逃げないこと。ごく基礎的なことですが、僕が大事にする考えを現場のマネジメントに落とし込めた感覚があります。

「すごい会議」は、“逃がさない”ない仕組み。決めたことを誰がいつまでにやるか、完了するまで追い続ける強制力が、『これくらいでいいか』『もめたくないからそのままにして置こう』と、未完了にする彼らの癖を断ち切れた。課題と向き合う耐性がつきましたね。

現場の課題を見える化し、「やり切る」文化をつくる

1年ほど前から、現場メンバーを中心としたセッションを実施されていると伺いました。テーマ別に60分間のセッション×5チームを実施。この構造の意図を教えてください。

石川:意図は現場を動かすこと、です。組織を根本から活性化させるには、経営陣だけでなく現場を巻き込む必要がある。僕が直接かかわれる範囲に限界がある以上、部門長をこれまで以上に機能させ、現場の「やり切る力」を促進させたかった。

また、組織拡大に向け、セッションを機に急成長する人材を見つけることも一つの狙いでした。

現場の機動力を上げるためのセッション。その効果はいかがですか。

石川:よかったのは、僕には見えていなかった現場の課題が可視化され、改善されつつあることです。非常に効果が出ているチームとそうでないチームがあるのは、当然のこと。伸びしろのある人材も見えてきました。

一方で、成果はチームリーダーの手腕次第とも言えるので、そのブラックボックスをどう把握してリーダーの能力を伸ばせるか。それが次の課題ですね。

 鈴木(コーチ):例えば、工場の方は意見があっても発する場所がなかった、というのが僕の印象です。それが今では、他部署の面々と膝をつき合わせて会話する場がある。周囲も「そんな意見があるならやろう」と、その声を起点に解決に動く。新たな流れが生まれています。

あとは「やり方」です。困っていることに対して、誰をアサインしていつまでにどう解決すればいいのか、その采配の取り方がわからない方もいらっしゃいます。

そんな方でも「すごい会議」に議題を投げれば話が進む上に、自分がどこでつまずいたのか明確になる。問題解決を経験して解決法=「やり方」を学べるので、人材育成につながります。

チームダイナミクスの実現。仕事を「自分ゴト」化する

人材の成長をどのように実感しますか。

石川:問題解決の方法を知ったことで、彼らの問題と向き合う“思考”が変化しています。徐々に仕事への「自分ゴト」感も芽生え始め、僕が介在しなくても任せられる領域が出てきました。

また、組織を積極的に改編し続けていることで、個人の成長と適材適所が相乗効果を発揮できている点もいいですね。冷静に3年、5年前を振り返ると、劇的な人材成長ぶりです。

鈴木(コーチ):チームの雰囲気をよくするために何ができるかと考える方、「いつまでに誰がやるか、会話しよう」と、僕より早く口火を切る方、みなさんの変化を実感します。

PMO(Project Management Officer)として新たにリーダーシップを発揮しているお二人も素晴らしい存在です。

売り上げ1.5倍超、営業利益3倍。成功と変革の源泉

3年以上リピート契約いただいている理由をお聞かせください。

石川:業績がしっかり伸びているから、というシンプルな理由です。大まかに、導入前と比べて売り上げは1.5倍以上、営業利益は3倍近くまで伸びました。外部要因も影響しているとはいえ、業務効率が上がって原価を削減できている手応えがある。

組織の整備と問題解決が同時に進んでいるので、『このまま進んで大丈夫だ』と、継続しています。

「すごい会議」の何が、変化や成果を生み出すことに効果的だと思われますか。

石川:自力では進められない問題解決を、目標に向けて推進する枠組みがあること、そしてコーチの存在です。

自分たちだけだと甘くなりがちなところを、「逃げちゃダメだ。やらなければ」と、コーチの存在が引き戻してくれる。正しくゴールに向かえているかをチェックしてくれる監査役であり、業界内ばかり見て狭くなった視野を広げてくれる存在でもあります。

『変わらないことが正義』と考える古い文化を脱し、組織体質が変わり始めました。

「当たり前」を徹底する。日本一への成長戦略

今後の御社のさらなる成長ポイントをお聞かせください。

石川:まだまだ基礎の徹底が必要だと思います。例えば、約束を守るということ。僕たちが大手企業と取引ができているのは、そういった当たり前のことを他社より多少できていたからに過ぎません。

小さなことでも「やり切る」「言ったことは守る」など、当たり前のことを徹底して厳守することがお客様の信頼獲得につながり、企業価値を高める。組織を根本から強くできるはずです。

今後の御社のビジョンをお聞かせください。

石川:弊社の主力は自動車の潤滑油事業なので、まずはそこで日本一を目指します。そのためにはM&Aや全国への拠点づくりを加速させ、組織を一気に拡大させていきたい。

コーチへの期待は、目標達成に向けて一切の忖度なしでフィードバックし続けてほしい、ということです。

目標へのルートから外れていないか、逃げていないか。正しく引き戻してくれるのが「すごい会議」でありコーチの存在。期待しています。

PMO(Project Management Officer)を務めるお二人にもお話を伺いました。

現在のお仕事内容を教えてください。

窪田:経営企画部とITシステム課で部門長を務めています。「すごい会議」の経営チームセッションにはボードメンバーとして参加し、現在のセッションではPMOとしてバックオフィス部門の管理を担当しています。

初期の「すごい会議」には部門長クラスのみが参加していましたが、もっと裾野を広げて従業員の成長機会を作ってはどうか、と私から社長に提案し、今のセッション構造に行き着きました。人と組織に変化が現れているので、いい試みだったと思います。

杉本:同じく経営企画部の課長として、M&Aや中期経営計画の完遂に向けた業務の他に、製造工場や技術部、総務経理の管理監督もしています。経営チームのセッションにも参加していました。

初期のセッションは営業部門を中心に構成されていたため、今回から参加した製造・総務経理のメンバーは、会議に慣れていません。不慣れな彼らの意見の取りまとめ、タスク管理をサポートするのがPMOとしての役割です。

コーチから見て、PMOのお二人の存在はどのような“違い”を生み出していますか。

鈴木(コーチ):お二人は、新たな活躍人材像を社内に示していらっしゃるのではないでしょうか。いちセッションメンバーという在り方から管理する側へと移行し、活躍されている。これまでとは違う、個人の強みを発揮するあり方です。

また、社長がマネジメントしきれない現場の意見を取りまとめて指導する役割も担っているので、社長にとって貴重な存在なことも確かですね。

窪田:会社の方向性を理解した上で、「それはダメです」と、社長に平気で意見するのが私たちなので、存在の希少性はあるかもしれません。

上長の視点から言えば、PMOの役割を通して杉本が掌握できる社内事情が増えたことで、彼は今まで以上に、全体を見通した意見を持ち始めたように見えています。

杉本さんは、ご自身の変化をどう実感されますか。

杉本:自分の知らない領域にもPMOとして入るので、単純に現場の人たちと過ごす時間が増えましたね。経営企画として社長と一緒に動く場面はありつつも、現場と一緒に社長と向き合う場面もある。シーンによって、現場と社長をつなぐハブ的役割も担っているのかもしれません。

PMOという役割の面白さをお聞かせください。

杉本:セッションメンバーの選定段階からかかわっていくので、メンバーの変化を間近で実感できることが面白さの一つです。

口数の少なかった人が発言し始める姿を見ると、もっと意見を引き出してあげたいと思うし、伸ばしてあげたいと思う。彼らがどうすれば意見を言いやすくなるか、と、場作りに努める意識もあります。例え失敗したとしても、彼らが一つでも前に進む経験を積めればいいと思うんです。

「すごい会議」を会社組織の発展に生かすには、どんな活用の仕方がありそうですか。

窪田:人の育成ですね。成功体験を積む場になると思います。

自分で考えて実行する楽しさを味わいながら場数を踏んでいければ、厳しいプロジェクトを任されても、きっと楽しい側面を見出せる。経験が人を育て、会社や社会の発展につながっていくんじゃないかな。

どんな組織に「すごい会議」はフィットすると思われますか。

杉本:私は大きな組織に向いていると思います。組織がある程度大きくなると現場の声が上に届きにくくなるので、現場の意見を吸い上げる場として活用できるはずです。

窪田:主張の強いメンバーがいる部署に向いているかもしれません。成果を上げるチャンスになるし、「すごい会議」を通して経営陣にアピールすることも可能ですから(笑)。

「すごい会議」の面白みを教えてください。

杉本:経営トップが集うので、話の大小にかかわらず、テーブルに挙げれば話が早く進むことですね。企画書も稟議書も不要。実行のサイクルが早く回ることで成功体験を積むチャンスが増えるので、自信もつく。結果、会社の業績も上がってみんなが幸せになる、最高ですね。

鈴木 智大 すずき ともひろ

株式会社すごい会議どすえ

宮城県仙台市出身。
大学在学中にすごい会議に出会う。

組織として本当に解決したい問題をテーブルに上げ、チームとして解決する場を提供します。

目標をつくらなければ起きなかったことの実現可能性を最大化させます。

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