導入から4年間継続的に実施いただき、どんな効果を感じていらっしゃいますか。
(北見)まず良いのは、自分たちだけではできない突っ込んだ経営会議ができること。つい自社だけに目が行きがちになるところを、外部のプロコーチが入り他の企業や社会全体に目を向けて進んでいけることで、自分たちの基準値が上がるのを感じます。
コンサルティングとも違う、並走しながらも外から冷静に今の状態を俯瞰させてくれるのがコーチです。
人材面ではどのような変化がありましたか。
(北見)良い意味で人材が精査されました。
「すごい会議」は、目標を決めてそれを達成するための指標となるKPI(Key Performance Indicator=重要業績評価指標)を決める。それを数値管理して達成できるように動かしていくので、達成に向けて行動できる人材かそうでないかが明らかになります。グループ会社のトップを集めて実施することで各社の甘さも浮き彫りになったし、会社の方向性も明言するので、賛同する人材だけが残ります。大事なのは、この会社がいかに社会貢献して利益を上げるかということです。いくら個人のパフォーマンスが高くても、個人の利益を最優先に考える人はマッチしないし、全体の方針に賛同して行動できる人材でないと、一緒には進めません。
今、良い人材で構成できているのは、この数年を経たからこそ手に入った状態で、必要なプロセスだったと実感します。

人材の入れ替わりや離職は、一見良くない変化にも聞こえますが、御社にとってはそうではないということでしょうか。
(北見)むしろ、やっと楽になってきたという感覚です。
今までは、目標を決めてもそこに向けて一丸となる以前に、グループ内部での見え方や社内の影響力を競っている印象がありました。そういったノイズが減り、目線を合わせられてきたからこそ、まっすぐに目標へ向かえる実感があります。
30年経営してきた今、組織をリセットして再構築する場になっているかもしれません。
(久保田)明らかに今いるメンバーの方の空気が違います。前向きなムードができているし、成果を生み出す行動が見られます。