「すごい会議」の2年目もリピート契約いただきました。理由をお聞かせください。
( 松村 )予想外の事態で資金難に陥ったときも「“すごい会議”を続けたい」という思いしかなく、むしろ続けない選択肢はないと、直感で思いました。
「すごい会議」がもたらしてくれたものの一つは、メリハリ。20代を中心にリファラル採用で人材を集めてきたため、社員同士の距離が近く、会社らしい締まりに欠けていました。期日を守る、約束したコミットメントをやり遂げる、など、当たり前のルールを守って成果を上げる文化が醸成され、社内の空気が変わりましたね。
また、走り続けるなかで「今、解決すべき課題は何か」と、立ち返る瞬間があることにも助けられています。課題の緊急度と重要度を区別し、数カ月先に効果を発揮する重要なタスクを見極める。立ち止まって俯かんすることの重要性を実感します。
久保田コーチの魅力を教えてください。
( 松村 )経営者の僕だけでなく、メンバーの個性や当社の組織風土にマッチさせた形でビジネスの向上にコミットしてくれる点が魅力です。
理想論や正論だけで来られてしまうと反発感すら生まれかねないところを、久保田さんは、人間的な情けなさや未熟さなどにリアリティをもって寄り添ってくれる。「すごい会議」の「型」を起点にしながらも「型」に限定せず、柔軟にアレンジしてくれるあり方が最大の“すごさ”です。
もちろん、問題解決や成果に関しては一切の甘さがなく、鋭く切り込んでくれるコントラストも素晴らしい。常に気づきと刺激をもらっています。
個人的には、ナレッジやフレームワーク以上に、頭で理解できても、感情が追いつかないような言語化しにくい事象を整理してくれる存在として頼りにしています。

久保田コーチの「すごい会議」を他の経営者に紹介する場合、どのように伝えますか。
( 松村 )「オモシロいから余裕があるならやってみたら」と(笑)。
おすすめしたいのは、組織づくりやマネジメントに興味がない、または、得意でない経営者。まさに、僕がそうですが、組織づくりに注力せずとも一定の規模まではうまくいきます。ただ、さらなる成長を目指すなら、いつかは組織の体制を整えるべき。
加えて、僕が久保田さんに言われて印象的だったのは、「経営上の誤解を解く」という言葉です。経営者の思い込みや偏った体験が認知にバイアスをかけ、それが足かせとなって事業の可能性を狭めているケースがある、と。
「不可能」だと諦めていたことも、コーチの客観的なフィードバックで固定概念を取り払えば「可能」だと気づける。思い込みの呪縛を解き、遠心力を上げて新たな取り組みに挑戦できるのが「すごい会議」です。