すごい会議

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CASE STUDY すごい会議の実施例

“ワクワクしない”未来を変える。「イベント会社」から「採用の成功をつくる」会社へ ——承継3年目の挑戦

株式会社DEiBA Company

設立
2011年4月8日
資本金
1,000万円
従業員数
11名
事業内容
グループディスカッション型のスカウト就活イベント「デアイバ」を企画・運営。グループディスカッションを通じて、協調性や主体性、思考力といった書類では見えにくい力を可視化する。企業には行動力のある学生との出会いを、学生には企業からのフィードバックを提供。ほか採用コンサルティングや採用代行、大学講義やセミナーによる学生のキャリア形成支援も展開中
担当コーチ
和田 直人

「ゆるやかな成長」にワクワクしなかった

和田コーチに10年ぶりに連絡を取り、導入されたそうですね。なぜ今、『すごい会議』だったのでしょうか。

志村:3年前に事業承継し、最初の2年は「整備」の時間でした。新卒採用イベントの会場費や集客費といった支出を見直し、属人化していた学生集客を再現性ある仕組みに転換。承継時に抜けた人材の穴を埋めるために、採用にも注力しました。

その結果、利益構造が変わって利益率も改善し、3カ年で描いた立て直しがおよそ2年で形になったんです。じゃあ、残り1年でどう勝負するか——そこで浮かんだのが『すごい会議』です。数年前に他社で2回だけ参加したことがあって、「このフォーマットで進めれば事業がうまくいく」という実感が、後押しになりました。

改めて、何が導入の決め手になりましたか。

志村:僕は「挑戦」は好きですが、ある程度、予測を立てて堅実に進めたいタイプです。一方で、その予測した3年後の未来にそこまでワクワクしない自分がいて。

大きな挑戦をしなくても一定の利益は出るし、社員もそれなりに豊かにはなる。ただ、このままゆるやかなペースを続ければ、おそらく若い社員たちは飽きてくる。そして、「ワクワクしない未来」に行き着いてしまう。

ちょうどこの2年で資金も貯まったので、今までの自分なら選択しないことをしようと、導入を決めました。僕の人生で一番高い買い物かもしれません(笑)。

採用の成功を追う、「メーカー兼商社」への転換

導入から約半年。どのような「違い」が生まれましたか。

志村:まず、「目標設定」です。計画では売上3億円強を目指していましたが、先の目標を前倒しして5億円まで引き上げました。目標を変えなければ「売上5億円」が実現する確率は、ほぼゼロ。でも今は、その実現可能性を最大化できています。

また、社員の発言や行動の起点も変わりましたね。現状維持ではなく、ありたい未来からの逆算思考へ。事業を前進させるために必要なのは面倒なことばかりなので、今までだったら「やらない方が楽だ」と避けていたようなことも、「5億円を達成した状態」から考えるとやらざるを得ない。

そこで効果的なのが、発言のフォーマット——「提案」「質問」「リクエスト」です。自分たちで目標を決めてコミットした以上はやるしかないものの、指摘し合って人間関係を壊すようなコミュニケーションはしたくない。そんなときにフォーマットを使うと、心理的安全性を保ちながら提案やリクエストをし合える。社員全員が日常的に使っていることが、大きな変化です。

目標達成に向けて、どのような問題解決を進めましたか。

志村:これまで僕たちは、15年かけて新卒採用イベントという商品を自社でつくって売る、いわば「メーカー」として事業を築いてきました。

ただ、イベント事業だけでできることには限界があります。毎年約1万5千人の学生がエントリーしてくれるのに、実際の参加者は4千人ほど。残りの1万人とは何も接点を持てずに終わっていたんです。企業側の採用課題も同じく、イベント一本では解決し切れません。

そこで、両者に提供できる価値を広げるため、求人媒体やスカウトサービスなど他社の優れた商品も扱いながら、採用を総合的に支援する「商社」としての立ち位置をつくろうと踏み出しました。

メーカーであることを手放すのではなく、イベントという強い槍を武器に商社として動く。今までなかった観点ですが、自分たちの実績と強みを生かした展開に手応えを感じています。

和田(コーチ):印象に残っているのは、サービスの「ひどい真実」について話し合った場面です。イベントで出会った学生が、その後どこに就職したのか。出展企業が、人材を採用できたのか。そうした情報を追えていないという事実がテーブルに上がりました。

そこを起点に、「“採用の成功”まで一緒に追っていこう」と、プロダクトのアップデートが生まれた瞬間でした。

会議に参加するメンバーに、どのような変化が表れていますか。

志村:目立つ存在ではなかったメンバーが、朝早く出社して数字を分析し、自分から課題を挙げてくるようになりました。新しく立ち上げたイベントも、初回が終わったばかりなのに「時期を変えればもっと集客できます。来期は回数を増やしましょう」と、非常に積極的。営業部の若手は「自分がエースになる」と口にするようになり、入社したばかりのメンバーも、思っていた以上の力を見せてくれています。

また、僕にはない強みを持った社員の存在を再確認できました。今までなら、僕一人でどうにかしようと考えていたであろう業務やタスクを、今年はメンバーが自ら手を挙げ、運用し、完了まで持ってきてくれる事例が、たくさん存在します。正直、僕が担当していたらもっとレベルの低いものになっていたと感じる瞬間も多々あって(笑)、想像以上のレベルに驚きます。僕が気づかなかったメンバーの可能性に気づかせてもらいました。

僕が思うに、『すごい会議』をやるということは、半ば強制的に社員の視座が上がるということ。高い目標を達成するには、考え方の基準を上げていくしかない。しかも全員で同じ未来に向かっているので、自分だけ低いところに留まっているわけにもいかない。周りを引っ張り上げてでも基準を上げよう、というチームになってきました。

自社サービスへの「好き」が、最大の武器

「ワクワクしない未来」は、どう変わりましたか。

志村:もちろん、これまでも楽しくなかったわけではなくて。ただ、まだまだやれることがあると実感しています。イベント事業は開催数=売上なので、仮に売上を3倍にしようとすると、年間70本のイベントを210本に増やすしかない。体力的にも運営の技術的にも、集客の質という意味でも続きません。

でも視点を変えると、目の前にはクライアント企業様がいて、そこにはたくさんの採用課題がある。採用活動をトータルで支援できれば、可能性は2倍、3倍、5倍と広がります。

やったことのないことに踏み出す大変さはありますが、今、ワクワクしています。

志村代表にとって、この1年で一番うれしかった変化を教えてください。

志村:社員が、この仕事を本当に好きなんだと気づけたことですね。以前は「御社の強みは何ですか」と聞かれると、集客の安定性や開催数、「日本最高峰の新卒採用イベント会社であること」と、答えていました。

でも、今回、新規事業のミーティングをしていて改めて感じたんです。当社のメンバーは、イベントを企画することが好きで「デアイバ」が好きだということ。「ああしよう」「こうしよう」と、会社がスケールすることにワクワクしながら、他社の商品を扱えるようになった今も、「デアイバを売りたい、デアイバの集客をしたい」となる。イベントは手間のかかる面倒な仕事なのに、です。

だからこそ、これからもメーカーとしての軸足はしっかり持ち続けます。

コーチの価値は、瞬間を逃さない切り返し

和田コーチはどのような存在ですか。

志村:会議は、ライブの試合のようなものだと思っていて。議論が思わぬ方向に流れ、「ここからどう展開させればいいんだ」と、僕のなかで手札が尽きる瞬間があるんです。僕だけなら、一度持ち帰るしかない。でも、和田さんは僕にはない視点で切り返し、必ずいい方向に持っていってくれる。その対応力がすごい。

あと、「知らないからこその強み」もありますよね。社内の人間は事情がわかっているから、「それはこうなるもの」「これは無理」と、同じ前提に立ってしまいがちです。でも、和田さんはシンプルに理想からの逆算で問いを投げてくれる。

何にチャレンジするかを最終的に決めるのは僕たちですが、あらゆる視点で深く考え抜くことに意味があると思っています。僕自身、ときには楽もしたくなるので、そこを許さない第三者がいるという意味でも、必要です。

『すごい会議』を、どのような経営者におすすめしますか。

志村:導入しない方がいい会社はないんじゃないかな。経営者である以上、何かには挑戦してきたはずですが、いつしかそれがゆるやかなものになり、気づけば未来へのワクワクが薄れてきた——そう感じる瞬間が、あると思うんです。

そんなときにコーチと会話すると、自分のなかにある妥協に気づく。「やるならもっと高く跳ぼう。届くか届かないか、そのくらいまで」と、思考の枠を外したチャレンジを訴えてくれるのがコーチです。もちろん、どんな山に登るかは自分で決めるとして、せっかくなら高い山を意識したいじゃないですか。

しかも、僕は業績だけを追って人間関係が二の次になるような経営はしたくない。甘いと言われるかもしれませんが、良好な人間関係と好業績、この2軸で回したい経営者には合うと思います。

「弱者の戦略」で、採用支援会社トップを狙う

今後の貴社のビジョンをお聞かせください。

志村:まず、日本最高の新卒採用イベント会社として強みを磨きます。学生が自分で動かなくても企業からスカウトメールが届くこの時代に、あえて対面イベントをやる。たとえ非効率でも、偶然の出会いが「運命」に変わる瞬間があるのが現場の醍醐味。僕たちの規模だからできる「弱者の戦略」です。

そのうえで、メーカーとしての強みを武器に、新卒採用の支援会社としてトップを狙います。

ただ、会社を長く存続させることが目的ではなく、ここで働く人がどこへ行っても求められ、活躍できる環境をつくることが僕の責任。規模は追わずに、少数精鋭で質の高いサービスを。社員が豊かになり、自分の人生や家族を大切にできる。そんな職場にしていきます。

目下の課題は、取り組み始めたばかりの商社のクオリティを追求し、その結果としてお客様がついてくる状態をつくること。それを実現します。

この先、5年、10年と『すごい会議』を続けるとしたら、どのような活用が考えられますか。

志村:『すごい会議』は「描く」ことから始まりますよね。固定観念を超えて理想を自由に描くことに、初日はみんながワクワクする。でも、会議を終えて現実と向き合うと、理想とのギャップでやる気も行動も失速してしまう。

だから、仕組みが必要なんです。毎月のセッションで意識を引き上げ、毎週の進捗会議で現在地を確認しながらエンジンをかけ続ける。二歩進んでは一歩下がりながらも、少しずつ階段を上る。そして頂上に着いたかと思えば、また次の目標が見えてくる(笑)。ビジネスには終わりがありません。

正直、僕自身もどこまで行けば満足するかは決めていないので、その旅を楽しめている限り、続ける価値はあると思います。

ありがとうございました。

和田 直人 わだ なおと

株式会社アンカーマンビジネスコンサルティング

どのようにすれば今までの延長線上にない未来を創れるだろうか?







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