すごい会議

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CASE STUDY すごい会議の実施例

東京から北海道まで全員参加、 4500 本の企画を元に 販売ペースを 3 倍に加速

株式会社モリタ東京本社

設立
1916年(大正5年10月)
資本金
5億8455万円
従業員数
1,022名(2015年3月現在)
事業内容
歯科医療器械・器具・材料・情報機器などの歯科医療全般にわたるハードウェアの流通
歯科医療情報などのソフトウェアの紹介
歯科診療システム構築、歯科医院開業・経営などの支援業務
担当コーチ
富永 浩義

小売店との関係作りを見直して、当初販売目標の192%を達成

「すごい会議」への取り組みは4回目とのことですが、どのような経緯だったのでしょうか

東海林: 1番最初の「すごい会議」は、取引先である歯科資材メーカー・クラレノリタケデンタル株式会社(以下クラレ)と 合同で行いました。元々「すごい会議」を行っていたクラレからのご提案により、弊社の役員が参加した形です。

2回目は弊社が富永さんに依頼し、東日本エリアの営業マンを対象に「歯科器械営業の現場向け」で行いました。3回目は西日本エリア、そして4回目が、昨年末に取り組んだ「高額ではない歯科資材」の営業マン向けです。

写真左: マーケティング部 3 グループ次長・東海林 肇 様、右: 東京本社営業部次長・田伏 光英 様

4回目導入前後の状況と目的をお聞かせ願えますか?

東海林: 社内には大きく分けて2種類の営業部隊があります。まずは前回の「すごい会議」の対象となった「器械営業」。 レントゲンや歯科医院のイスなど設備機器を販売する部隊です。そして今回対象となった、消耗材やミラー、歯ブラシや スリッパまで「歯科医院を取り巻く全てのモノ」つまり「材料」を扱う部隊です。

この2部門はまったく異なる販売方法をとっています。
田伏 今まで当社が導入した「すごい会議」では、何百万円という価格の設備機器を販売するための課題に取り組んで いました。その結果が良かったため、高須取締役が「単価1000円~2000円の消耗材販売にも『すごい会議』の手法を 取り入れたらどうか」と、富永さんに再度依頼した形です。

クラレ製品の消耗材を弊社が取り扱い、ディーラー(小売り販売店)を経由して、最終ユーザーである歯科医院にお届 けしています。しかし市場規模が大きい分、競合他社が多く、ここ数年クラレの商品で大きな実績がありませんでした。し かし、「すごい会議」を通じ、従来の営業方法から脱却して課題に対応したところ、かつて無い実績を上げることができま した。

前回の器械営業を受けて、今回の材料営業での導入になるのですね

東海林: 今回の「すごい会議」では「手法を学ぶ」ことが1番の目的でした。「農耕民族」とも呼ばれる材料営業において は、全国7万件の歯科医院全てが対象になります。当社の営業マンだけでは対応しきれず、「いかにディーラーさんと共 同作業に取り組めるか」が課題として浮上します。言い換えれば、「モリタの製品をいかに取り扱って頂くか」「信頼関係 が高められるか」という“ディーラー対策”が重要です。そこで、「すごい会議」を通じ、斬新なアイディアに数多く取り組ん でいきました。

特にディーラーとの“ 関係作り” の面で「すごい会議」が活きてきたということでしょうか?

田伏: やはりその点が1番です。ディーラー対策における手法を見直し、対応策を“脳に汗をかき”ながらアウトプットして いきました。アイディアだけではなく、「どのように実行し目標を達成するのか」と期限を区切ったことでスタッフのモチベ ーションが高まり、成果に結びつきましたね。

成果について具体的に教えて頂けますか?

東海林: 「すごい会議」に取り組んだ昨年9月から12月の間に発売されたクラレ新商品「コン ポジットレジン」と「ボンディング」において、当初設定していた目標販売数に対する販売数 が、それぞれ166.9%、192%という非常に高い数値で達成できました。まず、当初設定の 目標数値自体そのものが「すごい会議」を通じて約2倍に上方修正され、しかもその目標を 達成した結果です。

田伏: 元々、目標数字は「すごい会議」メンバー外のエリアマネージャーが決定します。しか し「すごい会議」に参加した各支店の担当者達が「もっとできる!」と数字を出し、上方修正 に結びついた形です。 今回「すごい会議」を行っていない西日本エリアでは、目標数も達成数も東日本支社の約 半分です。歯科医院の市場は東西で5対5であるうえ、弊社は西日本に本社を構えている 関係で西の方が予算も高い。にもかかわらず東日本が2倍の結果を出してしまった。

「こんなキツイ会議は初めて!」
でも、みんな目が輝いているのです(東海林)

参加された方々のアンケートを拝読すると、会議のムードがとても良かったようですね

田伏: 当初はぎこちなかったのですが(笑)、回を重ねるに従い、 モチベーションが上がり「前へ前へ」というムードが出てきて本当 にいい雰囲気の中で6回のセッションを終えました。
東海林: 私は、社内でかなりの数の会議を経験していますが…… 「すごい会議」はまったく異質です。会議が陥りがちな悪いパター ンの一つは、議論に加わる「参加者」と、聞いているだけの「傍観 者」に分かれてしまうことです。しかし、全員参加型の「すごい会 議」では、他人が話している間も気が抜けないので、会議が終わ った後は全員がヘトヘトになってしまいます。
しかも、そのことに対する反発が全くない。「今までこんなキツイ会議に出たことがない!」 と、全員が口をそろえるのですが、目 が輝いてるのです。やりがいがあるということでしょう。なにより、会 議の期間中に成果が上がってきたということが大きな力になったのでしょう。とても大変な目標を立てたのに、取り組んだ ら達成できた。会議の後の飲み会でもポジティブな会話が多い。ですからこのアンケート (文末参照) も本音ですね。
富永さんは、いつも「楽しさ」を意識されていました。非常にキツイことを検討しているにもかかわらず、いつでも笑いが 絶えない。皆、「こんなやり方があるんだ」と驚きながら取り組んでいましたから、雰囲気の良さも結果につながっていま すね。
田伏: そういえば緊張していた初回には、富永さんに、「では、アメリカ人になったつもりで参加して下さい」と言われて、 我々が「ハーイ!」などとオーバーアクションをとり、笑いながらスタートを切ることができましたね。

スケジュール管理と新販促ツールでディーラーとの関係を強化

会議で決定したことが、業務で活かされていった経緯を教えてください

田伏: 何十年も続けてきた、「ディーラーと一緒に車に乗り込み、1日かけて歯科医院を訪問し1~2分で説明、気に入 ったら買って頂く」という「プロパー営業」の手法を変えていきました。
東海林: プロパー営業の目的は、エンドユーザーに直接情報提供させて頂き、買って頂くことです。
しかしその中には、“ディーラー対策”につながる要素がありました。つまり、ディーラーの営業マンとの信頼関係を築 いて、「もっとモリタの製品を取り上げよう」と思って頂くこともできるはずでしたが、そこまで上手く活用できている営業マ ンはほんの一握りでした。

「ディーラー対策」は具体的にはどのように行ったのでしょう?

田伏: 検討する中で、「プロパー営 業に丸1日費やしていたら他の仕事 ができない」という側面が浮かび上が ってきたので、「週1回、午前中のみ プロパー営業をする」と、スケジュー ルを立てました。
東海林: プロパー営業が好きな人間 は月に2回ほど、好きじゃない人間 は月に1回未満でしたが、首都圏に おいては月4回以上行くようになりま した。ただ、東北や北海道などの地 方では、医院から医院の間の距離が 離れているので、時間を有効に使う ために、1月3回、丸1日かけて取り 組むこととしました。

新たに取り組んだ“ ディーラー対策” の効果はいかがでしたか?

田伏: 「私たちが販売する」ことが、プロパー営業の今までの目的でしたが、そこを変え、「一緒に回ったディーラーの担 当者のスキルを上げる」という教育も組み込みんだのです。また、今までは口頭だけで伝えていた商品のポイントを、A4 用紙1枚にわかりやすくまとめてお渡ししました。これも初めての試みで、私たちが同行しない際の販売率を上げること が目的です。

東海林: 先ほど「高い目標を達成できた」と申し上げましたが、これはディーラーさんの力も大きかった。

“ うっかり” 設定した高すぎる目標を “ うっかり” 達成

「すごい会議」の参加メンバーの中で、特に印象に残っている方はいらっしゃいますか?

田伏: 1番若手の32歳、東北支店エリアの小野寺がとても熱心に取り組んでいました。会議の後に、6県をカバーする 東北支店に戻り、他のメンバーに内容を伝えるのですが……その“伝え方”が上手かった。
東海林: 各支店にはさらに拠点ごとに分かれています。県ごとの営業マンは、普段顔を合わせる機会がありません。県 ごとに裁量権が与えられていて、たとえば青森県の営業方法と、隣接する岩手県や秋田県の営業方法は全く違う。「の んびりしている東方地方にはそれが合っている」と思われている側面もあり、今回のような活動を導入するのは難しいエ リアでもあったのです。その環境の中で小野寺が頑張ってくれた。別件で東北支店を訪ねた際に、小野寺とは別の営業 マンが「今、東北は『すごい会議』のことで盛り上がっていてイケイケなんですよ!」と話していて、「このメンバーからそん な言葉が聞けるとは」と心底驚いたものです。
たとえば、この会議は「議事録を配信しない」という方向で進めていましたが、小野寺は自分で独自に記録をまとめて 東北支店のメンバーに配っていた。その結果、新商品導入時などはいつも後発だった東北エリアから、今回は一番初 めに数字が上がってきた。

他にも、アンケートの中で「目標数を勘違いした」という方がいらっしゃいましたね

東海林: 北海道支店の社員ですね。実は私もこのアンケートで知っておどろきました(笑)。元々の目標数の2.5倍ほど の数字を上げてきたので、会議では「北海道は高い目標で頑張るんだね」と話していたのです。
本人も、その段階では自分がうっかり間違えてるとは気づいておらず、後から考えたら数字の百の桁と十の桁を勘違 いしていた。「しまった!」と気づいた時には「もう達成していた」という裏話もありましたね(笑)。

4500本の企画をブラッシュアップ

具体的な企画の立て方を教えて頂けますか?

田伏: 「セール企画を1人100本考える」と いう「企画の100本ノック」をやりました。これ は大変でした。まじめなことだけを考えてい たら、なかなか100本は浮かびませんね。 東海林 「すごい会議」参加者の8名でディ スカッションしていたのですが、ある時に煮 詰まってしまった。そこで、富永さんの方か ら提示された手法が100本ノックだったので す。この8名だけではなく、拠点の営業マン 45人全員で取り組み、合計4500本のアイ ディアが集まりました。
まず4500本のノックが打たれ(笑)、拠点ごとに2~3のアイディアに絞り込んで、そこから最終的に実施するものを選んだ形です。
「すごい」と感じたのは、全員が100本のアイディアを出してきたこと。今までは、仮に100 本ノックに取り組んだとしても、50本しか出さない、1本も出さないという人間がいたかもしれません。

4500本の中で、ディーラーの方に好評だった企画があれば教えて下さい

東海林: ディーラーの営業マン全員に配った、セールスポイントをまとめ たパウチが好評でした。非常に中身が濃くわかりやすい内容で、効果が 出すぎたために競合他社に文句を言われ(笑)、途中から使うことをやめ たほどです。

田伏: 最初はパワーポイントを使って自社で作成したのですが、富永さん から「神は細部に宿る」と完成度の低さを指摘され、デザイナーに発注し て美しく作成しなおしました。その結果、もちろん経費はかかりましたが、 かなり有効な販促ツールになりました。

笑いながら“ むちゃくちゃキツイこと” を平気で言う(東海林)

富永コーチの印象についてお伺いします

東海林: 私は前回器械部門で行った「すごい会議」にも参加していたのですが、まず「上手だな」と感じました。目的を 達成するためのありとあらゆる引き出しを持っていて、とにかく参加者をその気にさせる。参加者に全てを任せてディスカ ッションさせているようで、実は上手く舵取りがなされている。先を見通し、進行のためのスパイスを入れる点なども、プロ だなと感心しきりです。
私は、今回の会議の第5回・第6回の進行役を務めました。それまでは富永さんがやっていたから、自分の中で比較し て、「全然できないよ…!」とヘコみまくりです(笑)。
また、とてもモリタのカラーに合っている。富永さんは見た目も話し方も、接し方もすごくソフトなのです。しかし、笑いな がら、“むちゃくちゃキツイこと”を平気で言うんです(笑)。ところが厳しさを全然感じさせないので、こちらもスルっと受け 止めてしまう。

100本ノックの時に、田伏が「80本じゃダメなんですか?」と質問したら、富永さんが急に「田伏さん、お子さんいらっし ゃいます?」と聞かれたんです。「では、そのお子さんが、誘拐犯につかまって、『100本出せなかったら殺すぞ』と言わ れても出せませんか? 」と、ニコニコ笑いながら仰る。「真剣になれば出る。まだ“常識”にとらわれているのではない か?」ということを伝えたかったのでしょう。

社内他部署には絶対「すごい会議」に取り組んで欲しい
でも、競合他社には絶対教えたくない(笑)

会社として、または個人として、今後の目標を教えてください

田伏: 今後は、参加した人間がトレーナ ーとなり、さまざまなセクションで今回の手 法を取り入れていきます。私も東京本社 の社員を対象に、「すごい会議」の作法を 取り入れた会議を開催しましたし、社内の 他の会議の雰囲気も随分変わってきてい ます。

東海林: 今回の「すごい会議」“材料編” は3月末までで大きな一区切りです。しか し、フィードバックも必要ですから、年度が 切り替わったあたりで再度開催するという 話もでています。

田伏: また、今回の“材料編”は東日本での開催で、西日本では取り組んでいませ
ん。3月までに大きな数字が達成できれば、西日本でも開催となるでしょう。私としてはぜひ西日本でも取り組んで欲しいですね。

東海林: アンケート結果にもあるように、全員が、「社内他部門と、モリタが扱う商品を作っている会社には取り組んでほ しい」と考えています。でも、競合他社には絶対に教えたくないですね(笑)。

 

「すごい会議」参加者アンケートより

Nさん
・すごい会議の考え方や手法は、社内や本では習得できないと思います。 (あの緊張感とスピード感は味わえない)
・『目標は今まで出来なかった事が出来るようになる為にある。積み木の積み上げではない』
・営業マンが一致団結した時の爆発力と、人のモチベーションを上げ意思統一させる難しさを痛感した。
・問題が出た時はまず、『どのようにすれば~』と考え、解決策を導くようにする。
・100本ノックがとても斬新でインパクトのある手法だった。

Tさん
・「すごい営業会議」のお作法に習い東京営業会議でも時間厳守、携帯OFF、明るい雰囲気作りなどを取り入れて明 るいムードで会議が進んでいくようになった。 ・決めた目標に対し漠然と営業するのではなく、詳細にチェックし、声掛けをし、期日をしっかり決め、実行する事で目標を達成することができた。
・100本ノックで全員脳に汗をかきながらアイデアを出した事は大変良い経験になった。
・自分自身で「すごい営業会議」の進行(戦略的フォーカスを書くまで)を実施することで、より一層この形式が身に 付いた。(本当に参加をさせていただいたことに感謝を致します。)

Sさん
・記録に残った成果
ボンドのキャンペーンが1067個販売出来たこと
→目標274個がすごい会議で頭が酔っ払ってしまい、勝手に724個とコミットし、結果1000個以上販売出たこと ・記憶に残ったエピソード

「アメリカ人になって下さい」と言われとっさにハイテンションになれた自分がすごいと思った事。 自分ってそんなこともできるのかぁ~ これが出来たのもすごい会議だったからのなのか…

Kさん
・過去のクラレキャンペーン販売実績はスタートダッシュから西に負けている事がほとんどであった(特に新商品)がこの会議の中で出した目標販売数に向けてのワークを自分達で考え提案し、今までに実施したこともない過激な内容もあったが、それに向かって営業マンが一丸となった為CRで大きな成果を出せた。”
・注力商品を各々が毎日数字の管理をしていけば意識付けも高まり良い結果が出るように感じた。

Oさん
・1番記憶に残っている文言は「同じ事を繰り返して違う結果を求めるのは愚か者だ」です。この言葉を第1回で聞けたことが残り5回へのモチベーションの1つになりました。

Yさん
・CR、ボンドの結果が良かった事
→やれば良い事はわかっていたが、強制的にでもプロパーを実施し、売上を日々追いかけていったことで成果が でた。
・印象に残っている言葉 →圧倒的な目標を立てることで、今まで創造できなかった数字が具体化する →同じ事を繰り返して違う結果を求めるのは愚か者だ
・100本ノックは印象に残っています、集中してやったら意外とアイデアは出た。

Eさん
・WHYからHOWへという手法自体が私にとっては、大きな気付きでした。
・どのようにしたら〜できるかと置き換えるだけで、肯定に物事を考えられるようになり、解決に向かう活力がでます。

富永 浩義 とみなが ひろよし

株式会社ハミングバード

SE時代、徹底的な業務分析を基に最適なシステム設計をするプロとして活動。”クライアントよりもクライアント業務に精通する男”と言われる。
2005年に「天職=すごい会議」に出会い、SE時代に培ったビジネス分析能力をフル活用し”すごい会議バカ一代”として絶賛活躍中

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