実際に始めてみて、どんな進化や変化を感じましたか。
(生田)しばらくは手法の意図を理解しきれていなかった気がします。ある時、他の「すごい会議」導入企業さんの会議を見せてもらう機会があったんです。社長が「高い目標達成への道を一歩でもいいから何か掴もう」というスタンスでアイデアを出し、事実やひどい真実を出すなど様々な角度からアプローチしているのを見て、その時に少し理解できた気がしました。
会社というのは、社長や社員の器や力量が上がらないと成長しないと常々感じているので、「すごい会議」は、その人間の器を少し拡げたり、自分自身で能力開発できるようにするためのものかもしれないですね。
(久保田)私の感覚では、開始して4~5ヶ月くらい経った時にみなさんに明確に変化が現れた印象です。大きくは、メンバー皆さんの問題解決力向上と生田さん自身の進化です。
メンバーの問題解決力向上はどのようにして起こったのでしょうか。
(久保田)ある時、途中の進捗状況では順調と言っているのに、結果がついてこないことに気づきました。おかしいと思ったら、アイデアを試す際に100回実行して上手くいかないではなく、2,3回試しての結果だったんです。みんな真剣だけどどうして良いかわからない、失敗したくないという躊躇がスピードを緩めていたんだと思います。
そこで、その日の会議の時間を使って、その場で一斉にアポ入れをしてみると、「これはやるしかない!」というムードに全員がガンガン行動し始め、「意外とアポが取れました!」と(笑)。
(生田)やると決めてやってみたら、その数時間で1ヶ月分以上の成果が出ましたね(笑)。
(久保田)一つひとつの成功体験が大事です。でも、より大きな成果を出すためには、「目標を立て、アイデアを見つけ、それを実行し、効果を検証して精度を上げていく」というステップの繰り返しが必要になります。それを定着させるためのトレーニングとして、週に一度、進捗状況を確認する会議を実施してもらっていたのですが、それも上手く回っていないことに気づき、立て直したこともよかったと思います。
生田社長ご自身の変化は、どういう形で現れたのでしょうか。
(生田)ある時、メンバーたちの会話から出来ない理由が多く聞こえてくるようになって、僕はそれを「あいつら、やらないんだよ。」というように、久保田さんに伝えたんです。
(久保田)「彼らが本気かどうかはさておき、生田さん自身が達成を確かにしてください。」と会話した覚えがあります。メンバーが目標にコミットしていないということは、大概その上の人間にも原因があるというのが一つのパターンです。上司の背中を見ているので、「まず、トップであるあなたがあり方を変えてください。」とリクエストしました。そこから完全にスイッチが入ったのを感じましたね。
(生田)きたな、と思いましたね。久保田さんに言われて、正直その通りだなと気づきました。そこからは製麺ビジネスに舵を切ると決め、知り合いのラーメン屋に片っ端から自分で連絡してコラボレーションのお願いをして、本気で動きましたもん。
