どのような人を「すごい会議」のメンバーに選びましたか?
佐谷:前年度に目標を超えた人を「すごい会議」のセッションに参加するよう伝えました。このメンバーを 決めるために、人事評価の時期を 10 月から 8 月へ前倒しにして、組織も新設しました。その結果、選出され た 6 名と、私そして役員 1 名、合計 8 名が参加することになりました。
貴社の課題はなんでしたか
佐谷:実は明確な課題を決めてスタートしたわけではなく、 まずは久保田さんのセッションを受けてみよう、という雰囲 気でスタートしました。
久保田:1 回目のセッションで、いきなり組織改変をする話 がもちあがりましたね。
佐谷:そうなんです。7月までフラットな組織でしたが、8 月の人事評価とともに部署を新設しました。すごい会議がス タートしたらあっけなく 1 週間で部署が作り直しになりまし た。時間をかけて考えたんですけどね(笑)
セッション中、メンバーが新しい部署とその役割に違和感を感じ「組織を作り直したらどうか」という提案 をしてきたのです。私が考えた時も設置したい部署はあったのですが、社員の気持ちを配慮して作らずにい ました。ところが社員が考えた部署が、結果的に私の考えていた部署と同じでした。具体的には不動産のコ ストを削減する部署、不動産のコンサルティング部署、間接コスト削減する部署の 3 部門です。それぞれに 目標とする予算が割り当てられたと同時に、それを実現するために必要な、従来は私が決めていた人事やマー ケティングの権限も各部署にゆだねました。結局、人の考えることに大差ないんだと感じました。
具体的な目標数字を教えていただけますか?
佐谷:売上 10 億円を目指します。現在の売上は 3 億円超ですが、3 倍以上の目標をメンバーが設定しました。 もともと、私の心中では 5 億円くらいかな、と思っていたのですが、そこを上回る目標を自分たちで設定してくれたので、うれしく思いました。
売上げを伸ばすためにどのような営業を始めたのですか
佐谷:テレアポです。一見、使い古された手法で効果が無さそうですが、成果はすぐに出始めました。
テレアポをするという案は、セッションに出席していた部長が、部門にもどってメンバーと目標達成の手段 を考えたときに出てきたものです。私がそばにいたら「効果無いよ」と一蹴していたでしょう。自分たちで 考えて、実行に移していたことが素晴らしい。しばらくしてから、営業力があるベンチャーの社長に会う機 会があったので「どのように営業しているのですか」と聞いたところ「テレアポしかない」と断言されまし た。同じ手法にたどり着いたのです。社員にすぐフィードバックしたところ、励みになっているようです。