すごい会議を導入してどのような変化が現れまし たか。
相川:すぐにスタッフのモチベーションが上がり、3 ヶ月もしないうちに自ら提案して行動するようになりました。苦労していた採用も急激に成果をみせはじめました。
その背景は何だと思いますか
相川:私とスタッフ、そしてスタッフ間の意思疎通が図れたことでしょう。
もともと、スタッフ同士の食事 会の費用を出すなど、コミュニケーションを図る機会は支援していました。しかし「すごい会議」は飲み会以上の効果があります。システマチックかつスピーディな会議を 5 時間以上展開することで、各人の考えの 違いが見えるようになり、認識のズレが明らかになるのです。
久保田:これまでは、相川さんが語る理念や考えは絶対的なものだと思う雰囲気がありました。「すごい会議」 はその常識を覆します。疑問に思う時には、すぐに相川さんのところへ行って提案する組織になり、そこから相互に理解が深まりました。特にマネジメント層への影響は大きなものでした。
相川:マネジメント層が、私が語るような事をスタッフに話していたり、私と同じような判断ができるよう に成長していきました。
これなら任せられると思い、今まで空席だった副総括院長を、一度に 3 名も任命しました。総括院長である私の次のポストです。3 名は、いずれも私とは異なるタイプの人物です。
久保田:もともと SBC メディカルグループは教育に投資をしており、真面目で優秀な人が多い組織でした。すごい会議を導入することで、この蓄積されていた人材がツールを手にして花開いたのです。
具体的な効果について教えていただけますか?
相川:最も大きな成果は、ドクターが順調に採用できていることです。
ドクター採用は、10 年以上言い続け てきた私の課題です。今回、年間目標としていた 20 名のドクターの 採用を半年で達成しました。通常であれば 1 年かけてようやく 15 名 を採用するレベルでしたので、この短期間で 20 名を採用できたこと は初めてです。
「人・物・金」の「物・金」はあったのですが、「人」 が足りずに事業拡大の足かせとなっていました。ドクターがいないと、 新しいクリニックを開院できません。
経営者にとって目標を掲げて実現するのは当然のことですが、スタッフの中には目標達成について厳しく考 えることが苦手な人もいます。
人前で目標をコミットメントする「すごい会議」を通じて、実現する力がつ いきました。
「できたらいいな」と「やる」では質が全く違う。
久保田コーチがそこを上手く引き出してくれ ました。自分自身にとっても久保田コーチのファシリテーションはとても勉強になっており、会議の進行や 講義などで活用させてもらっています。
久保田:あるセッションの課題は「ドクターの応募がこない」でした。次のセッションでは一転して「応募 が増えて対応できていない」と、全く逆の課題に変わったのです。
相川:「副総括院長という次世代のエンジンの成長」、「人事のリーダーの確保」そして「チームビルディング」 という 3 つが大きな成果です。
