すごい会議

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CASE STUDY すごい会議の実施例

「すごい会議」で営業利益前年比 200%超 コミュニケーションの改善を軸にして過去最高売上げを5年連続更新中!

タイメック株式会社

設立
1975年
資本金
3,000万円
従業員数
156名(非正規社員含/2019 年 9 月現在)
事業内容
機械部品試作メーカー
担当コーチ
富永 浩義

社員の能力は高い。けれど自分の意見を言わない「すごい会議」トライアルから見えた、彼らの本音と現実

どのようなきっかけで「すごい会議」を知りましたか?

仲間の経営者から、「すごい会議って知ってます?」と話を振られて「名前は聞いたことあるけど、どんなことをやっているのか分からない」と答えたら「いやぁ、スゴイっすよ! 富永さんという方がすっ飛んでいくから」と、紹介していただきました(笑)。まずトライアルをやって「これはいけるな」と直感したのですぐに導入を決めました。

どの点で、「『すごい会議は』いける」と感じられたのでしょうか。

当社のスタッフ達は能力が高いと感じているのですが、自分の意見を言わない面があったんです。ですが、トライアルでは「会社のためにどうしたらいいのか?」と積極的に発言してくれて、「そんなに真剣に考えていてくれたのか」と驚かされたことが決め手です。

意見を聞いて「ひでぇなコレ」と感じる現実にも直面しました(笑)。「コミュニケーションが取れていない」 とかね。仕事をスムーズに進めるにも利益を出すにも、まずコミュニケーションが大切です。でも「営業の立場」「製造の立場」があって、彼らは当初、「どこまで行っても平行線で、間隔が縮まることはあっても交わることはない」と言い切ったりしていたんですよ。

御社のお仕事内容について教えてください。

当社は主に開発段階の自動車、つまり試作車両に提供するための部品を作る試作メーカーです。自動車メーカーから直接発注がある場合もありますが、自動車部品を量産している1次メーカーさん、2次メーカーさんとの取引が多いで すね。

試作車両は安全性を確認するためのクラッシュテストや走行テストに使われます。テストで不具合が見つかるたびに試作車を作り直す必要がありますので、当社のような試作メーカーに求められるのは何よりもスピードなんです。

昔はいい時代で、「時間には代えられない、納期までに何とかしてくれればいいから」と、後見積もりで良かったんですよ。作って見たらいくらになりました、と。でも、今はどんな短納期でも事前に部品のデータを受け取って見積もりを出し、相見積もりに時間が割かれます。値段を下げるように言われ、やっとそこからヨーイドンで製作にかかります。

御社の Web には「最短 3 日」と記載されていて驚きました。

実際にそれぐらいの期間で作ることもあります。通常は1~2週間かかる仕事ですから、業界ではかなり速いほうだと自負しています。でも、本当に「3日でやって」となると大変ですから、スタッフからは「『最短 3 日』 とは言わないで欲しい」と釘を刺されています(笑)。

一口にもの作りといっても、『下町ロケット』のような、“そこにしかない技術”ではありません。もちろん、会社によって「足回りが得意」「ボディパネルが得意」など得手不得手はありますが、当社は何でも対応しますし、差別化の要はやはりスピードです。

岡山県外にも数多くの工場と営業拠点を構えていらっしゃいますよね。

創業者が父、当時父の右腕だった専務が2代目、僕が3代目で、10年前、36歳で後を継ぎました。岡山県内の本社工場と吉備工場、県外は福岡の久留米工場と神奈川の湘南工場と平塚工場があり、埼玉県には営業所 があります。久留米工場は、腕のいい従業員が家庭の事情で実家の九州に帰ったことがきっかけで立ち上げました。何よりも従業員が大切だと考えていた父が、「図面も材料も送るから九州で作ってもらおう」と言い出して設立したのですが、徐々に営業展開もして今では本社工場よりも規模が大きくなりました。

湘南工場は、横浜の東芝さんから火力発電関連の仕事を岡山で受注していたことがきっかけで立ち上げました。そのうちに日産さんの試作部品も作るようになり、関東圏には自動車部品メーカーが多いので営業強化のためにさいたま営業所を開設しました。

「車が売れない時代」と言われていますが、車の他にも火力発電、産業用機器、農機具、建設機械等の部品や、変わった所だと学校や街中にあるモニュメントなども作ります。ステンレスやアルミニウムも含め、「鉄板 からモノを作る技術」ですから、それが適用できることなら何でも対応します。

「こっちは終わったから、あっちが忙しくても関係ない」 無関心が生む残業慢性化で “ほぼブラック” な日々

すごい会議」導入当初の課題はどのようなものでしたか?

最初は意思決定者の僕を含めて7名でトップチームを作って取り組みました。営業本部のトップ、本社工場 の製造トップ、金型部門の製造トップ、生産管理と品質管理の責任者、久留米工場の製造トップ、経理と総務の責任者ですね。先々は各工場で「すごい会議」を実施するために、各製造部門のトップを中心に選びました。

一つ目の課題は工場間での情報交換が行われず、お互いに手助けすることがあまり無かったこと。別の工場が徹夜作業になっていても、「こっちは仕事が終わったから帰ろう」と。これでは「オールタイメック」とは言えない。拠点が離れているデメリットはありますが、全社が一丸となって積極的に情報を交わさないのはもったいないと感じていました。

二つ目の課題は、忙しい時期が続くとスタッフが疲弊してやめてしまうこと。かなり残業が多く、いわば“ブラック”に近い状態でしたが、昨年「すごい会議」で残業削減を打ち出してかなり減らしました。

僕が入社した当時は月100時間残業はあたりまえ。「やってなんぼ、残業するヤツがえらい」という時代だったんですね。でも今の価値観は全く逆。「すごい会議」メンバーである総務のトップも、働き方改革が迫られる中で残業削減の必要性を痛感していました。

業績を伸ばすのは当然ですが、業績最優先でスタッフのワークライフバランスが取れないような会社は「いい会社」とは言えません。業績を伸ばしながら残業を減らすためには、効率良く働ける環境を作らなければならない。「人が足りないのか、スキルが足りないのか、設備の問題か、時間の使い方か?」と、どんどん議論を深めていき、改善を重ねました。

各拠点で「すごい会議」を実施するために、社内コーチの育成にも取り組まれたのですよね。

5人の社内コーチを育成し、約半年前に社内コーチの元でジュニアチームを作って各工場と営業部署で「すごい会議」を実施しています。

今までも技術者の育成や改善に取り組んできましたが、各工場それぞれに独自の課題があるので現場を把握 している社内コーチの元でジュニアチームを稼働させ、リアルタイムで問題解決に取り組んでいます。僕の目が届かない場所でも自主的に物事が進むのが心強いですね。

3ヶ月ほど前に合宿も行ったんですよ。岡山県内で1泊2日、僕を含めたトップチームと各工場のジュニア チームメンバーにオブザーバーを加え、約40人が参加しました。

合宿の目的は、今年度の経営計画や5年後の会社のありかたを協議し、目標を設定することです。戦略的フォーカスを決めようと。以前は僕が各工場の目標数字を決めて発表するだけでしたが、人材が育ってきたのでみんなに任せることにしました。

実は、前日にトップチームでおおまかな目標数字を出していたんです。でも、それを伏せて合宿に望んだとこ ろ、ジュニアチームから想定以上の数字が上がってきたんですよ。上から一方的に押しつけられるのではなく、自分たちで決めた目標ですからモチベーションが全然違います。難しい目標でも「達成させます」と言ってくれていて頼もしい限りです。

営業利益 5000 万円から 1 億 1000 万円へ倍増 社員が共有する“想い”が成長の推進力に

すごい会議」を取り入れた結果、何か変化がおきましたか?

去年(2018年)の1月から「すごい会議」を導入して約1年半、10%の残業削減と営業利益2億円を目標に向かって掲げて取り組みました。今のところ残業は8%削減できて、2018年度の営業利益は1億1000 万円。2億円には届きませんでしたが、その前年が5000万円程度だったことを考えると、なんと倍増したかたちになります。

残業時間は減ったのに利益は 2 倍以上。それだけの成果を挙げることができた原動力は何でしょうか。

やはり、「社員や部署がお互いに100%を責任を持ち合う」という話を富永さんにしていただき、実際にコミュニケーションが深まり生産効率が上がったことでしょう。

例えば、金型を作っている吉備工場にCADの設計部隊があり、吉備工場で設計、製作した金型を岡山本社に持ってきてプレス加工しています。しかし、プレスが上手くいかなかった場合は、また吉備に持ち帰り、金型構想から見直すという手間が必要だったんですね。

その無駄を「すごい会議」で検討した結果、設計者 2~3 名を本社に常駐させて不具合をその場で改善できるように変えたんです。すると打ち合わせ時間も残業も減りますよね。こういったことが積み重なって、大きな数字につながりました。

以前は会議で解決方法が見つからなくても、「結局やるしかないね」「何とかなるだろう」という精神論で無理を重ねてきました。「すごい会議」の問題解決の手法を取り入れることにより、みんなの合意を得て進めるようになった。例えば、 「A 工場も B 工場 も間に合わない、どうしよう」「どっちも大事だからやるしかない」という状況だったのが、「融通を利かせて A 工場でやっているうちに、B 工場はお客様対応」と優先順位を付けられるよ うになった。「とにかくやれ!」から「どうすれば達成できるのか、お客様の満足を得られるのか」と考えるようになったんです。

社員達と想いや考えを共有できるようになったし、成長してくれたと感じるようになりました。 もちろん営業面の伸びも大きいです。お客様は日本中にいらっしゃるので営業の区分けを取り払いました。たとえば、九州工場の担当者が東京に出かけ、関東の担当者が岡山に来るというように、日本全国ボーダーレスで飛び回って新規契約を取ることで成果が大幅にアップしました。新規契約は生命線ですし、よりポテンシャルの高い大手部品メーカさんにも入り込んでいけるようになりました。

社員で共有できるようになった“想い”とはどのようなものですか?

当社の経営理念である「全従業員を幸福にする」ことです。みんなが幸せになるためには業績を上げなければいけない半面、ワークライフバランスも大切です。働いて楽しいとか、家族に誇れる仕事をしているか、笑顔で いられるか……。このような思いを共有して、実現するためにどうするか?と考えてくれるようになりました。これが何より嬉しい成果です。

すごい会議の以前は考えや理念の共有は難しかったのでしょうか。

経営計画書を作って「読んでおいて」といっても、誰も読まないじゃないですか。だから元々早朝勉強会を行っていて、テキストを使って会社の方針を説明をしていたんです。そこの深掘りができて理解も深まりました。 すごい会議を重ねるにつれ、みんなの発言のレベルや議論の質が高くなってきて、僕から見て「すげえなぁ」と。「そんなことまで考えるようになったのか。僕ももっと勉強しないと」と焦っているほどです(笑)。 今年からは経営目標や方針を作る際に幹部に加わってもらって、ボトムアップでできるようになったのも“す ごい成果”ですね。以前は人によって温度差があったところ、統一感が出てきたと言えるでしょうか。“想い”を共有することが、売り上げや業績に直結していると感じています。

経営理念の通り、なによりも“人”を大切にされているのだなと感じました。

元々技術者の育成にも力を入れてはいましたが、「外部研修に行きレポートを書いたら終わり」といった状況だったんですよね。研修ではもの作りの新しい技術を身につけたり、コーチングやリーダーシップに関するセミナーだったり内容は色々です。

今は研修を受けた後に自分たちの部門で共有する仕組みを作りました。社内勉強会を開いたり、勉強会の様子をDVDにして全ての工場に配付したりしています。知識や技術を共有することで、チームや会社全体も成長できる。この点でも大きな成果を感じています。

解消しきれなかった「人と人、部署と部署の軋轢」を ズバリ核心を突くコーチング力で突破

すごい会議に取り組む中で出てきたトラブルや思い出深いエピソードがあれば

トラブルはほぼないですね。当社や僕と相性が良かったのかなとも思います。導入時にもみんなに僕の思いを 話したら、すぐ賛成して積極的に推進してくれました。導入初期は、先入観を与えないために僕は発言を控え るようにしていたんです。でも彼らから、「社長の意見が聞きたい。何を言われても“言われっぱなし”にせず、聞いた上で自分たちに何ができるかを判断したい」と伝えられたときはとても感慨深かったですね。

お話を伺うと、元々とても団結力が強かった印象です。

もちろんそうですが……表向きは仲良くやっていても、裏では結構「アイツの性格がどうこう」とか営業と工場の温度差とか、多少の軋轢はありましたよ。「話をすれば分かり合える」と信じて会社の費用で飲み会を開催するなど地道な活動はしていたのですが、なかなか本音を言いあえない関係でした。

そこを突破できたのはやはり富永さんのコーチングの力だと思います。確信をズバっと突いて、「それは本心 ですか?僕には違うように聞こえたんですよね」と問いかけたり、「こういう考え方もあるよ」と促したり、本人の口から話しやすいように導いてくれる。

富永コーチに対してはどのような印象を持たれましたか?

初めて会ったときは、「頭が良さそうでオシャレで……ウチの会社にはいねぇタイプだな」と(笑)。だから、どのように接してくれるのか不安もありましたし、最初は“ヨソの人”に対して反発するメンバーもいましたが、 セッションの後の懇親会でコミュニケーションを取りながらうまく入り込んでくれました。例えば、飲み会で僕 がトイレに行って帰ってくると、焼酎のグラスから鰺の頭が飛び出ている(笑)。みんながイタズラするんですよ。そんな“素”の社風も受け入れてもらった上で今までスムーズに継続しています。

富永さんは例え話も的確で、込み入ったこともわかりやすく話してくれる。最近では社内コーチを育成する中で、みんなから「富永さんのあの発言の意図はこうだったのか」とか「上手だなぁ! まんまと乗せられた」といった声をよく聞きますね。ジョークは高尚すぎて時々ついて行けないことがありますけど。「え、何?」「ここは笑うところですよ!」なんてね(笑)。

富永コーチの言葉で印象深かったことはありますか?

「お互いがお互いに 100%責任を持ち合う」という言葉 が印象に残っていて、今年の経営計画書にも記載しました。「例えば、親は子どもに対しての責任を、母親と父親で50パーセントずつ分け合うようなことはせず、どちらも100パーセントの責任持ち合います。それと同じで、会社がフ ァミリーならば、『自分の担当の仕事だけやっていればいい、他の部署は知らない』ではダメ。互いに関心を持ち合いなさい」という内容で、私自身もよくその話をするようになりました。

今後の目標について聞かせてください。

“受注仕事”がメインの当社はさまざまな外的要因に左右されます。しかし、それに負けないようお客様の数を増やし、対応方法を検討し、受ける業務のバリエーションを広げ、生産効率と利益率を高めることで、収益体質の土台をしっかり固める必要がありますね。僕が社長になったのがリーマンショックの直後で、当社史上最低の売り上げからスタートしているので特にその思いが強いんです。

すごい会議に取り組み、昨年度は過去最高売り上げを達成しました。これで5年連続更新です。今まで18億円から19億円前後だったところ、去年は初めて20億円を超 えて、21億円に迫る勢いでした。経常利益も社長就任以来 最高の1億3000万を達成することができました。しかし、父が社長の頃は「利益率 24 パーセント」という時代もあったそうです。今の時代では難しいかもしれませんが、それに近い利益率を達成するのが目標の一つです。

さらに、収益基盤をしっかり作った上で開発に回す資金を稼いで、自社製品や社内で作った機構を売り込むことができたら嬉しい。「すごい会議」のトップチームで扱う課題は、今はまだ“ムリ・ムダ・ムラ”を削減するような内容がメインですが、早いタイミングで「会社がどうあるべきか」を議論する場にシフトしたいと考えてい ます。

なぜそこまで売り上げが伸びたのでしょうか。

製・販・間接全てにおいてレベルアップしたと自負していますが、なかでも営業力が高まったことが大きいでしょうか。ジュニアチームでも富永さんに教えていただきながら営業のロールプレイングをしたんです。我々の業界は技術を売るという側面が大きいので、技術を知らなければセールストークにも説得力が出ない。だから昔は製造現場を経験しないと営業できなかったんですよね。しかし、今は時間を取れないので中途採用も新卒も営業を担当します。そこで教育のためにロールプレイングをしたり、技術者に営業同行してもらったり、ネッ ト会議で情報を共有したりと、デジタルとアナログの両面からアプローチしています。

他に力をいれていることはありますか?

当社は「もの作り工場」ですが、単なる製造業ではなく「もの作りというサービス業」であると考え、「新規のお客様がいらっしゃったときは、手を止め目を見て大きな声であいさつをする」といったことを習慣化してい ます。

機械や工具や材料の整理・整頓も徹底していて、僕が全工場・全部署を毎月回ってチェックしています。道具を探す時間にお金を払ってくれるお客様はいません。探す時間をゼロに近づけることで生産性が上がり、キレイになってケガも少なくなります。さらに整理・整頓の行き届いた工場を見たお客様にも喜んでいただけるん です。

きれいな工場、一流の工場でないと一流の製品は生まれません。当社では「一流の工場」に近づくために、さまざまな取り組みを続けているので、お客様や興味がある方に見学していただき、セミナー等も開催したいと考えています。

最後に今までの「すごい会議」の取り組みを振り返っての感想をお聞かせください。

もちろんやって良かったです。僕が想定していた以上に従業員が成長したんですから。正直なところ、まさかこんな短期間で、ここまで考え方がガラッと変わり、スピード感を身につけてくれるとは思っていませんでした。

どんな業種であれ、「会社を良くしたいが、何をすればいいか分からない」と感じている経営者にとって、「すごい会議」と富永さんが力になってくれることは間違いありません。特に、「俺がこんなに思っているのに動いてくれない、分かってくれない」という悩みはすぐに解決できますよ。

最初にお話しした通り、僕は元から社員たちをとても優秀だと思い尊敬してきました。その僕ですら、「人はこんなにも変わることができるのか」と、彼らの成長速度に日々驚かされるばかりです。

富永 浩義 とみなが ひろよし

株式会社ハミングバード

SE時代、徹底的な業務分析を基に最適なシステム設計をするプロとして活動。”クライアントよりもクライアント業務に精通する男”と言われる。
2005年に「天職=すごい会議」に出会い、SE時代に培ったビジネス分析能力をフル活用し”すごい会議バカ一代”として絶賛活躍中

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