現在、日本の総住宅戸数約 6000 万戸の内、約 800 万戸が空き家で、その数は過去最高となっている。空き 家の増加は将来的な不動産価値の低迷をもたらすと懸念される一方で、空き家の活用を有効な経済戦略の1 つになるとも期待されている。しかし、欧米に比べて新築が中古を圧倒している日本の「既存住宅流通シェ ア」は、わずかに 14.7%にとどまり(2013 年)、それも 09 年の 17.6%から年々減少傾向にある。
そうした中、13 年に設立した和久環組は、中古住宅に大規模な改修工事を行うリノベーションに新たなビジ ネスモデルを確立。14 年には、そのノウハウを他社に提供するリノベ不動産を設立し、ポランタリーチェー ンを全国に展開、2期目で 10 億円の売上げを達成した。3期目には、チェーン加盟 50 社、売上げも 24 億 円と急成長を遂げている。その躍進の背景には「すごい会議」の導入による社内意識の改革があった。
2期目で 10 億円の売上げを達成した御社のビジネスモデルの特徴を教えてください。
鎌田:従来のリノベーションは、大規模な改修を行うことで、現在のライフスタイルに合った付加価値をプ ラスするものです。しかし、いずれも事業者が1度不動産を買って手を加えて買い手を見つけるビジネスで す。これだとコストをいかに削って利益を出すかがメインになり、物件は画一化し、買い手に取っては「安 い」以外の魅力はあまりありません。
弊社では、住まい購入を考えるお客さまと、資金計画の段階からスタートし、不動産購入、設計・デザイン、 リノベーションの工事、さらには入居後のアフターサービスまでをワンストップで対応します。センスの合 う服を着て、嗜好に合う食事を味わうのと同じように、住みたい住まいを手に入れて本当に自分に合ったライフ スタイルを手に入れるお手伝いをしています。土地を探して、自分好みの住まいを手間無く手に入れられる、注 文住宅を建てるのに比べ約3分の2のコストで豊かな生活が実現できるとご好評をいただいています。