現在は「すごい会議」を導入して2期目のようですね。どのようなことを期待されて継続されたのでしょうか?
佐藤: 1期目が幹部人材向けにすごい会議を導入しましたが、2期目は店長を対象に行っています。もともとは幹部人材向けへに継続してもらおうと思っていたのですが、太田さんから「2期目は店長層の方に会議を導入した方がいいのではないか」と提案をいただいたのが切り替えた理由です。
2期目に入る時に、試しに店長たちに会議を体験してもらったところ、店長たちの考え方や数字の見方、目標設定の仕方にまだまだ課題があるなと気づいたんです。その課題を解決することで、会社全体の成長に繋がると思い、店長たちのサポートをお願いしています。
具体的には、店長層はどのような課題を抱えていると感じられたのでしょうか?
佐藤:店長たちは現場で数字を出して管理職になった人材なので、自分で売上を出すことには秀でています。一方で、管理職としての部下を育て、部下に売上を上げさせるのは、全く別のスキルです。
育て方がわからないから、自分なりの方法を試している店長も多かったのですが、思うように成果に繋げることができていませんでした。
店長層への課題感は太田さんも感じていたのでしょうか?
太田: はい。2期目は「より数字の成果を作ろう」という意味合いが強くあったと認識しています。そして、店舗を直接見ている人材を成長させた方が、売上に影響しやすいと考え、店長の皆さんにすごい会議を実践してもらいたいと思ったのです。
「すごい会議」を受けることが決まったときの店長さんたちの反応はいかがでしたか?
佐藤:「すごい会議」という名前を聞いただけだと「何だか分からない」という不安はあったと思います。ただ、1期目に受けた幹部陣の好意的なフィードバックを店長たちにも伝えていましたし、幹部陣の考え方が少しずつ変わっていった様子を店長たちも間近で見ていました。そのおかげもあって「すごい会議」への参加は前向きに捉えてくれていたと思います。
加えて、店長たちは比較的年齢が若く、向上心が高い人材が多かったので、自分が成長できることへの意欲も高かったように感じます。店長たちからは、自店舗の数字が伸び悩んでいるという相談を受けたこともありました。「すごい会議」に参加することで、数字の伸び悩みが解決する糸口が見つかるかもと、店長たちのモチベーションは最初から高かったと思います。
店長たちが会議に参加するようになって、見えてきた変化や成果はありますか?
佐藤:昨年度は売上は向上したのですが、営業利益は前年対比でマイナスでした。ただし、1年目の後半から営業利益も上向きに変化し、それが2年目も引き続き続いています。
2期目に入って、店長たちが成長したことで数字の伸び率がさらに上がり、売上は前年対比の140%以上成長しました。営業利益も5月末時点で去年の1年間と同じ数字を出せる想定で推移しています。
そこまで数字を伸ばせた要因は、どこにあると分析されていますか?
佐藤:例えば売上目標が500万円あるとします。今までこの500万円を達成するための行動目標は、各店長たちが設定していました。しかし、「その目標は本当に500万円を作るために必要な行動なのか」「無駄なものがあるのではないか」「行動することが目的になってるのではないか」といった不安が、これまでは強かったんです。
ですが、「すごい会議」を導入したことで、各エリアにいる8店舗の店長全員で会話をする機会ができ、全員で目標を考えたり、一つの店舗で上手くいったノウハウを共有できるようになりました。しかも、会議は週1回実施しているので、PDCAを回しやすくなった部分も大きいと思います。
店長さんたちの考え方や言動など定性的な部分で変わってきたなと感じることはありますか?
佐藤:「自店舗だけが目標を達成できていればいい」ではなく、「全体で数字を達成しよう」といった考え方に変わってきたように感じます。そのため、他のエリアにもアドバイスする姿も見られるようになり、会社全体を主語にできるようになってきました。
また、私と同じように部下への伝え方や接し方も改善されていて、会社全体の雰囲気が明るくなってきたように感じますね。