
実際のすごい会議では、どのような議論が進められたのでしょうか。
鈴木様:Day1のアジェンダは、「目標を決める」「全員で合意する」「各部署へ具体的に落とし込む」という3ステップで進みました。
まず、各部署が達成したい目標を発表し、それに対して全員でコメントや意見を出し合います。例えば、「採用が進まない」という課題があった場合には、「目標達成には何名の採用が必要か」「いつまでに、どんな手段で10名採用できるか」といった議論を展開します。そこから付箋を使って具体的なアイデアを出し合うことで、まるでその場でイノベーションが生まれていくような感覚がありました。
当社の事業は特定技能人財の受け入れを検討する企業への営業、外国人財の募集、ビザ申請取次、CSといった複数の部署で構成されていますが、それぞれが密接に連携しなければ成り立ちません。営業が顧客を獲得し、募集部門が人材を集め、申請部門が手続きのサポートを行い、CSが定着支援を担うという一連の流れがスムーズに連動する必要があります。
そのため今回のすごい会議では、各部署がチャレンジングな目標にどう挑むか、部門を越えてどう連携するかを明確にしました。最終的には、コミットメントリストとマイルストーンを一枚のシートに整理し、具体的なアクションプランとして落とし込んでいきました。
参加された社員の皆さんからは、どのような意見や発言がありましたか。
鈴木様:普段なかなか口にしづらいような、率直な意見が多く出てきました。事業に対する考え方はもちろん、メンバー同士の関係性についても、「ここをもっと改善した方がいい」といった本音が飛び交う場面が印象的でした。
こうした意見は、まさにイノベーションにつながっていく言葉だと思います。通常の業務の中では踏み込みづらいようなテーマにも、今回の環境の中で真剣に向き合うことができました。
「すごい会議」導入から1ヶ月ほど経過しましたが、組織にどのような変化を感じていますか。
鈴木様:最も大きいのは、「目標を見失わない仕組み」が定着したことです。週に1回は必ず進捗を確認する時間を設けており、目標と行動のズレを常に修正できるようになりました。
また、各メンバーの役割と責任が明確になったことで、自主的な行動が確実に増えています。会議での発言内容も、自分たちで決めた目標を前提とした具体的なものが増え、より主体的な議論に変わりました。例えば、「定着率を90%にする」という目標を掲げた部門では、メンバー全員の意見を聞きながら「どうすれば達成できるか」を真剣に議論し、具体的なアクションに落とし込むようになっています。
こうした取り組みを通じて、全社的に業務改善や新しい提案が自然と生まれる土壌ができつつあり、組織全体が、目標に向けて自ら動き出す文化へと変わり始めています。