株式会社一番大切なこと
私のコーチとして使命は、『苦悩に値する働く意味』の創出です。
地球は平らだと信じていたがために出帆しなかった船は、どれくらいあるだろう?
信じているものが見えるものを限定し、見えるものは打ち手を限定し、打ち手は当然のことながら、望でいる結果が手に入るかどうかを決定付けます。あなたは何を信じてビジネスしてる?
今回は、実際にICTCプログラムを受講した専務取締役の管康行氏と、売買事業本部長兼執行役員の釼羽大介氏に、導入前の葛藤、学びのプロセス、組織の変化とこれからの展望について話を伺ってみた。
インタビュアー:まずはお二人の役割を教えてください。
管氏:専務取締役を務めています。営業支援部の部長としてバックオフィス全体を統括しつつ、第二流通事業部の営業部長として現場の指揮・育成にも携わっています。
釼羽氏:私は売買事業本部長兼執行役員として、地方の不動産売買事業を統括しています。
インタビュアー:ICTCプログラム導入が決まったとき、どのような心境でしたか?
管氏:大野コーチからご提案をいただき、興味を持ってすぐに参加の意思をお伝えしました。
ところが、以前ICTCプログラムを受講した経営者から突然「ギブアップしたくなる研修ですが、大丈夫ですか?」と電話があったんです。
その言葉を聞いた瞬間「そんなに大変なのか」と衝撃を受けました。
しかし同時に「辞めたいと思った瞬間がスタートです」という大野コーチの一言が決定打になりました。
その言葉で、ただ受けるのではなく、自分が変わる覚悟を持ってスタートラインに立つ必要性を感じたんです。「大変でも、やり切ります」と、腹を括りました。
釼羽氏:私も、最初は“期待”と“不安”の入り混じった感覚でした。
すごい会議を始めて半年ほど経ったタイミングで、まだ完全に習得できているわけではない状況でしたので「本当に今、自分はICTCプログラムに臨む準備ができているのだろうか」という不安はありました。
また「自分がコーチとしてプロジェクトを回せるのか?」という不安や、大野コーチの圧倒的なコーチングに触れていたからこそ「同じレベルでできるのだろうか」というプレッシャーもありました。

ただ、社長と管専務が背中を押してくれたのと、何よりも大野コーチから「可能性が最大化される方へハンドルを切ったみたら?」と助言をもらえたので「覚悟をもってやり切る」と決めました。
インタビュアー:覚悟が試されるスタートだったのですね。
管氏:はい。ICTCプログラムは、「やってみて楽なら続ける」という種類のものではなく、最初からやり切る前提で飛び込むプログラムだと思いました。
釼羽氏:自分を信じるというより、自分を鍛える覚悟を決める場だと感じました。結果として、それが自分を強くしてくれましたね。
インタビュアー:ICTCプログラムを受講する前、すごい会議をどのように感じていましたか?
管氏:今振り返ると、私は「約束を尊重する」という基本姿勢がまだ徹底できていませんでした。
チーム内でも、決まったことを最後までやり切るための運用が甘く、期日や担当が曖昧なまま進んでしまうことがありました。
例えば、セッションで決めた施策が実施段階で止まってしまっても、それをしっかり共有したり、問題を土台に上げて扱ったりという文化がまだ根づいていなかったんです。
結局、進捗確認や報告も属人的で「なんとなく進んでいる」ように見える状態が多かったと思います。
また当時は、解釈ベースの課題を扱っていたと感じます。
事実をもとに課題を定義するというより「こう感じるだろう」「多分こうだろう」という主観的な判断で議論してしまうため、解決策もふわっとしていて、やった気になるけれど成果につながらないという状態がありました。

釼羽氏:私も当時は、すごい会議に対して受け身だったと思います。
「大野コーチがうまく進行してくれているから結果が出ている」「言われた通りにやれば成果が上がる」。そんなふうに感じていた時期がありました。
つまり、自分が主体的に創る会議ではなく、教えてもらう会議になっていたんです。
今ならわかるのですが、コーチが発する言葉の一つ一つ、進行の順番や問いの置き方にはすべて意図があります。当時はその意味を理解せず、ただ流れに乗って進めてしまっていたのだと思います。
本来なら、セッション後に復習して「なぜこの言葉を使ったのか」「どうすれば自分のスキルになるか」を考える必要があったのですが、そこまで深く踏み込めていませんでした。
結果的に、チームの成果が良くなっていても、自分が本質的にコーチングできていたのかという点では曖昧でした。
むしろ、当時の私は自分の考えを押し付けすぎていたのかもしれません。それが、ICTCプログラムを通じて大きく変わった点だと思います。

インタビュアー:ICTCプログラムの中で、特に印象的だったセッションをお聞かせください。
管氏:私はDay1ですね。
Day1では、とにかく“型を覚える”ことから始まるのですが、その型を覚えるためのトークスクリプトを一語一句覚えるというのがありました。
しかも、それぞれのフレーズに意味があると教わり、その意図ごと自分に刻み込む必要がありましたので、1ヶ月ほど、YouTubeで音声を聞きながら、口に出して繰り返し練習しました。
正直、非常にハードでしたが、覚える前と覚えた後では物事の捉え方が劇的に変わった感覚があります。
「約束を尊重する」「責任は100%自分にある」「私が言うには」といった言葉を体に入れることで、自らが体現者になる覚悟が生まれるんです。
ただ覚えるのではなく、実践する前提で覚えるからこそ、言葉の重みが変わる。そんな感じです。

釼羽氏:私もDay1のスクリプトには強烈な印象があります。
コーチングは「相手の望むところに、望む形で連れていくこと」と学びました。
そのためには、ただ教えるのではなく、相手の中に答えがあると信じて導く必要があります。その姿勢が、スクリプトの一つひとつの言い回しに反映されていたんです。
毎日報告とテストがあり、できなければできるまでやる。関わり方も徹底していて、相手の行動が変わり、成果が出るまで関わるというICTCプログラムの哲学を体感しました。
言葉が相手に与える影響を深く理解するほど、自分自身の言葉選びも変わりました。使う言葉が思考をつくり、行動を変えるということを実感しました。
インタビュアー:言葉への意識が大きく変わったということでしょうか?
管氏:そうですね。大野コーチも森コーチも、一つひとつの言葉の違いにこだわる方たちです。
例えば「どのようにすれば」という言い回し一つにも意図がある。
最初は「どうすれば」と「どのようにすれば」は何が違うのかなと思っていましたが、今ならよくわかります。
言葉は思考を規定し、思考が行動をつくるからこそ、フレーズに真髄があるんですよね。
釼羽氏:コーチとしての自分の姿勢も変わりました。
「いつまでに、どんな成果を出すのか」「できるまで関わる」という覚悟を持って言葉を扱うようになりました。
覚悟と言葉が揃った瞬間に、リーダーのあり方が変わる。まさにDay1は、そのスタートでした。

インタビュアー:ICTCプログラムでは、あり方が重視されると伺いましたが、実際にどのような変化がありましたか?
管氏:あり方の設定によって、自分のエネルギーの状態が整い、前提が変わりました。
「私は挑戦者である」というあり方を選ぶと、自然と視点も行動も変わるんです。特に大きかったのは、反応的な解釈ではなく、意図的な解釈をすることを学んだ点です。
以前は、起きた事象に対して感情的に反応しがちでした。しかしICTCプログラムでは、「目標とのギャップ以外は扱わない」と教わります。
つまり「今の反応は事実なのか、ただの解釈なのか?」。その区別を徹底することで、悩みや迷いが減り、意思決定の質が高まりました。
「目標を達成するあり方なら、どう受け止めるか?」という視点で整理できるため、気持ちがブレにくくなったと感じています。
釼羽氏:私も同じです。「あり方」が自分の行動を導いてくれる存在になりました。
私は「奇跡の実現をサポートし、相手を望む場所へ連れていくコーチ」というあり方を設定したのですが、その瞬間から言動が変わりました。
もし迷ったときには「今の自分は、そのあり方にふさわしい振る舞いができているか?」と自問自答するんです。そうすると、自然と選択が変わり言葉が変わります。
自分だけではなく、メンバーにもあり方を設定してもらうことで、そのあり方に相応しくない発言や行動をした際「その発言や行動は、あなたが設定したあり方としてどうですか?」という対話が生まれ、チームの基準も上がっていきました。

インタビュアー:マインドセットの変化は、具体的な行動にも影響しましたか?
管氏:はい。あり方を先に決めることで、事実だけを見て、必要な行動に集中するという習慣が身につき、感情に左右されず「この目標に向けて、意図的にどう動くか」という思考が定着しました。
釼羽氏:私も同じです。あり方を決めていると「大野コーチなら、この場面でどうするか?」と自分に問いかけられるようになります。
その問いが、自分自身に対する“甘さ”を削ってくれる感覚があります。
インタビュアー:ICTCプログラムで学んだコーチングスキルは、現場でどのように生かされていますか?
管氏:コーチングの基本構造は「傾聴 → 承認 → 質問」という順序で成り立っています。
ICTCプログラムでこの流れを体系的に学んでいく中で「これは現場だけでなく、あらゆる対人関係に活用できる」と強く感じました。
まず傾聴について。以前の私は、相手の話を聞くと言っても、自分が聞きたいことを聞くというスタンスでしたが、ICTCプログラムでは「自分の価値観や判断を一度横に置き、相手の正しさの中に入って聞く」ことを学びました。
この姿勢を意識するようになってから、相手の本音が見えるようになり、会話の質が格段に変わりましたね。
次に承認。これは単に褒めることではなく、相手の行動や努力を事実として認めることです。
「達成した」「まだ到達していない」――どちらの結果も、そのまま認める。
承認の量を増やすことで、相手のコミットメントが高まり、行動量も自然と増えることを実感しました。
以前は「自分の正しさ」を基準に承認していたため、相手の可能性を狭めていたのかもしれません。
最後が質問。承認のあとに「では、目標達成のためにどんな課題がありますか?」と問いを投げかける。
この流れを意識することで、単なるフィードバックではなく、行動を生み出す対話ができるようになりました。

釼羽氏:私は「問題解決の4ステップ」を学んでから、ほぼ毎日のように使っています。
その4ステップとは、以下の流れです。
①問題を特定し、効果的な疑問文に変換する
②事実データを共有する
③解決策を出し尽くす
④コミットメントに落とし込む
これらを純度高く回すことで、どんな課題でも解決できると実感しました。
たとえば、メンバーから「時間がなくてできていません」と報告があったとき、以前なら「じゃあ時間をつくろう」と返していました。
でも今は「時間がないことで、どんな問題が起きていますか?」という」問いに変えています。そうすると、一歩先の本質的な問題が見えてくるんです。
また、議論の際には「それはどんな事実・データを見てそう思いましたか?」と確認することで、想像や解釈ではなく、事実をもとに話せるようになり、チーム全体の精度が上がりました。
さらに、出てきた解決策はとにかく出し尽くすようになったので、その過程で意見が融合し、新しい発想が生まれることもあります。
最後に「いつまでに、どんな成果を出すのか」までコミットメントとして明確にする。これを徹底したことで、プロジェクトが確実にやり切れるチームに変わりました。

インタビュアー:ICTCプログラムの学びは、すごい会議とどのように結びつきましたか?
管氏:すごい会議で学んでいた内容が、ICTCプログラムのプロセスを通して内側から理解できた感覚があります。
すごい会議で扱う「課題ではなくゴールとギャップを扱う」「責任は自分にある」といった概念が、ICTCプログラムで徹底的に自分のあり方として染み込むんです。
特に印象的だったのは「それは事実ですか?解釈ですか?」という問いです。
すごい会議でも問われる言葉ですが、ICTCプログラムでの訓練により即座に自分へ向けられる習慣になりました。
「未完了がある状態を放置しない」という意識が強まり、決めたことをやるスピードが格段に上がりました。
釼羽氏:私は、ICTCプログラムでコーチのあり方を学んだことで、すごい会議がより立体的に理解できました。
例えば
これらの姿勢が身につくと、すごい会議の手法が単なるツールではなく、人と向き合う哲学になるんです。
かつては「正しい進め方」を探していましたが、今は「相手の未来を一緒につくる」という視点で関われるようになりました。
インタビュアー:2つのプログラムが、互いを強化し合っているのですね。

管氏:はい。すごい会議で言葉とフレームを学び、ICTCプログラムであり方と実践を鍛える。その相乗効果は大きいです。
釼羽氏:すごい会議は組織のエンジンをつくり、ICTCプログラムは燃料とドライバーをつくるようなものだと思っています。どちらが欠けても、最大の成果は出せません。
インタビュアー:ICTCプログラムを経て、組織の中での役割意識にどのような変化がありましたか?
管氏:大きかったのは、経営者としての視点がより明確に定まったことです。
私はこれまで「現場も支えながら経営にも関わる」という役割に迷いがあった部分がありました。
しかしICTCプログラムで「責任は100%自分にある」という姿勢を徹底したことで、自分が会社の未来をつくる当事者であるという意識がより強くなりました。
特に、弊社の代表である父との関係性も変化しました。
以前は、発言や意見をするのに遠慮もありましたが、今は対等な立場で意見を交わす覚悟ができましたし「会社にとって何が最善か」という視点で、遠慮よりも成果にフォーカスした対話ができるようになりました。
結果として、意思決定のスピードが上がり、組織全体のエネルギーが前に向かう感覚があります。

釼羽氏:私も、リーダーとしての役割認識が大きく変わりました。
以前は「部門をよくする」という範囲で物事を捉えていましたが、ICTCプログラムを経て、「会社全体の成果を最大化する」という視点を持つようになりました。
自分の部署だけではなく、他部門の状況や全社目標との整合性に意識が向くようになり、経営の一部を担う自覚が芽生えました。
加えて、社長や幹部とのコミュニケーションもよりオープンになり「この判断は会社全体にとって最善か?」という問いを持ちながら発言できるようになりました。
インタビュアー:役職や立場を超えて、目的の一致が進んだのですね。
管氏:そうですね。ICTCプログラムの価値は、個人を強くし、個人の視座を上げることだと思います。そうすると、結果的に組織が強くなります。
釼羽氏:はい。自分の部署だけではなく、会社の未来をつくる仲間という認識がチーム内にも広がっています。その連鎖が、結果的に会社全体のスピードと一体感につながっています。
インタビュアー:ICTCプログラムを終えた今、これからの目標や展望を教えてください。
管氏:ICTCプログラムを終えて感じているのは、本当のスタートラインに立てたという感覚です。学びは終わりではなく、ここから実践と成果で証明していく段階だと捉えています。
これからは、会社の幹部層や次世代リーダーにも自分で考え、決めて、成長できる環境をつくりたいです。
すごい会議とICTCプログラムで得た哲学を社内に浸透させ、自走する組織、挑戦が循環する組織を実現したいと考えています。
そして最終的には「この会社で働いてよかった」と心から言える人を増やすこと。
社員の人生の質を高め、会社が「人が育ち、成長できる場所」になることが、私のビジョンです。

釼羽氏:私は、ICTCプログラムで得たコーチとしてのあり方を活かして、メンバーそれぞれが自分の可能性を信じられる組織をつくりたいです。
目の前の数字だけを見るのではなく、成果を出せる人材を育てることが、結果的に会社を強くすると実感しました。
また、私たちが取り組む不動産業は地域の暮らしや未来に直結する仕事です。
ICTCプログラムの学びを通じて「街の価値をつくり、住まいを通じて地域に貢献する企業」という使命がより明確になりました。
業界全体の価値観や働き方が変わるような、モデルケースになる組織づくりを目指しています。

インタビュアー:お二人の言葉から、挑戦のエネルギーが伝わります。最後に、ICTCプログラムを検討する方へ一言お願いします。
管氏:ICTCプログラムは、楽ではありませんが、自分が変われば組織が変わるということを心から実感できるプログラムです。
「本気で自分と向き合い、会社を良くしたい」という思いがある方には、是非チャレンジしてほしいです。
釼羽氏:ICTCプログラムは、自分の限界を突破する場です。
変わりたい方、リーダーとしての覚悟を持ちたい方にとって、これ以上の環境はないと思います。
やり切った先に見える景色は、必ずあります。
ICTCプログラムは、単なるコーチングプログラムではない。そこには、自らの思考と態度を徹底的に問い直し、未来をつくる当事者になるプロセスがある。
管専務取締役と釼羽執行役員の言葉からは、「学ぶ側」から「導く側」へと変容したリーダーの姿が浮かび上がる。
彼らは口を揃えて言う。「覚悟を決めて立つスタートラインが、未来を変える」と。
その変化を、彼らは実感している。
ICTCプログラムの学びと、すごい会議のフレームが重なり合い、すがコーポレーションは、自ら考え、決めて、成長できる人材が育つ組織へと進化しつつある。
これは「経営層が変わった会社」の物語ではない。リーダー自身が変容し、環境と文化をつくり変えた物語だ。
挑戦する意思を持つ限り、組織は必ず変わる。そして、その出発点はいつも「自分が変わる」と決めることから始まる。

私のコーチとして使命は、『苦悩に値する働く意味』の創出です。
地球は平らだと信じていたがために出帆しなかった船は、どれくらいあるだろう?
信じているものが見えるものを限定し、見えるものは打ち手を限定し、打ち手は当然のことながら、望でいる結果が手に入るかどうかを決定付けます。あなたは何を信じてビジネスしてる?